先週は北陸方面に出張しておりました。 目的は、厚労省の雇用創出事業の一環としてのセミナー。 久々の地方出張ということもあって、 とても楽しみにしておりました。。。 「何、食べようかな?」などと呑気なことを考えていたのでした。
しかし、そこで目の当たりにしたのは、地方の深刻な経済環境。
特に、この能登地方は求人倍率は悪いようで、
受講生の一人は、
「以前は東京で働いていて、2~3年前に戻ってきたのですが、
こちらでは、仕事がなくってねぇ、、、」
とおっしゃっておりました。
東京の雑踏に慣れきっている私にとっては、
ヒトも少なく、のどかな環境はとても気持ちの休まるものでしたが、
それは、一時的に訪れる観光客的視点に過ぎませんね。
今回は、特に駅前周辺しか見ることはできませんでしたが、
おそらく全国のローカル都市の現状を物語っているのでしょう。
商店街は「シャッター街」となり、人影はまばらです。
たぶん、ちょっと離れた郊外に大型ショッピングセンターが
出来ているのではないでしょうか?
商店街の立場から、3C分析をしてみましょう。
■ 自社(商店街)
・小規模店舗専門店
・オーナーの高齢化
・昔ながらのコミュニケーションが売り
■ 競合
・郊外ショッピングセンター
・大規模複合型、品ぞろえ充実
・ロードサイド、駐車場完備
■ 市場
・自分で選択する購買行動
→(製品バリエーションが必要)
・自動車での買い物行動
ま、3C分析で、商店街衰退の原因はいろいろ考えられますが、
一番大きな要因は、その背景にあるマクロ環境の変化です。
1980年代から段階的に行われた大店法の規制緩和で、
大規模ショッピングセンターという強力な競合が
増えたことじゃないですかね。
やはり、マクロ環境の変化は事業に大きなインパクトをもたらします。
通常、マクロ環境分析を行う際には、
PEST分析というフレームワークを用います。
P(Political)政治、法的規制面
E(Economical)経済面
S(Social/Cultual)社会、文化面
T(Technological)技術面
マクロ環境は、最終的には3Cに影響をもたらします。
商店街にとっても、大店法改正は競合環境に変化をもたらしたわけです。
そして、直接ビジネスに影響するのは3Cのファクターですね。
だったら、PEST分析なんか使わずに、
最初から3C分析を行えば良いじゃないか、、、
って思いますよね~。
でも、中長期的な3C環境の変化を予想するためには、
マクロ環境の変化を考えることを通じて、
顧客の変化、競合の変化を洞察することができそうです。
私は、1年の事業計画を考えるなら、3C分析で良いけど、
中期計画(3~5年)を考える時は、必ずマクロ環境分析を行って、
しっかり将来の社会環境を描きましょう!とアドバイスしています。
まずは「3年後には、どんな世の中になっていて、
その中で3Cがどのように変化しているのか?」を明確に描き、
組織で共有することが重要だと思うのです。
株式会社シナプス 代表取締役 家弓正彦
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