首都圏の主な鉄道において、 2006年から無償配布が開始されている 「マタニティーマーク」 はご存知ですか?
ハートに包まれた母親と赤ちゃんの図と共に、
「おなかに赤ちゃんがいます」
の文字が書かれています。
このマタニティーマークは、
「バッジ」や「シール」
として配布されていますが、
文字通り、妊婦さんに身に着けてもらい、
周囲の人に知らせることを目的としたものです。
マタニティーマークが生まれた背景には、
妊婦さんだと明確にわかれば、席を譲りやすくなる
という発想があります。
実際、赤ちゃんが中にいるからおなかが大きいのか、
それとも単にセクシーな肉体をお持ちなだけのか、
外見からはなかなか見分けがつかないんですよね。
だから、
「あ、妊婦さんかな・・・」
と思って席を譲ったのに、
「私、妊婦じゃありません」
などと言われたらどうしようとか考えてしまい、
なかなか譲れないんですよね。
マタニティマークのおかげで、
この迷いを解消することができるようになりました。
ところが、
実際マタニティマークを付けていても
なかなか席を譲ってくれないのが現状らしいです。
なぜなんでしょうか?
主な原因としては3つほど考えられますね。
1 そもそも妊婦さんに席を譲る気がない
2 マタニティマークがどんな意味なのかわからない
3 そもそもマタニティマークのバッジに気づかない
まず、
1 妊婦さんに席を譲る気がない
というのは本人の良識の問題であり、
いかんともしがたい点ですね。
こんな人は少数派であると願いたいところです。
次に
2 マタニティマークの意味がわからない
というのは周知徹底の問題ですね。
この点については、
配布が開始された当初は、
確かに告知が不十分だったと思います。
でも、最近は大きなポスターが各駅構内に
貼ってありますから解消されつつある問題でしょう。
もっと、車両内の告知スペースを大きくすべきだと
思いますが。(現状は優先席周辺に小さく表示)
最後の
3 そもそもマタニティマークのバッジに気づかない
というのが最大の問題でしょう。
バッグなどにさりげなく付けている妊婦さんが
多いのですが、小さすぎて本当に目立ちません。
見つけるつもりで探さないと目に入らないくらいです。
マークに気づかないから妊婦さんだとわからない。
だから席を譲る人も増えない、というのが現状なんだ
と思います。
とはいえ、直径10センチくらいの
「デカバッジ」
にすればいいじゃん、
と安易に考えるのはNGです。
今度は、逆に目立ちすぎて恥ずかしいでしょう。
いくら妊婦さんとは言え、
女性としては外見をおろそかにしたくないはず。
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2015.07.10
2015.07.24
有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー
これからは、顧客心理の的確な分析・解釈がビジネス成功の鍵を握る。 こう考えて、心理学とマーケティングの融合を目指す「マインドリーディング」を提唱しています。