部下が仕事をうまくこなせない…。 そんなとき、あなたは部下を諦めたり、そんな自分自身を悲観してしまってはいませんか? お互いに建設的な良策を考えていきましょう。
「昨日頼んでおいた仕事できたかい?」
あなたは部下にたずねます。
「すみません…。まだできてません」
と頭を下げるメンバー。
昨日中に仕上げるはずじゃなかったのかな、と不思議に思ったあなたは部下に確認します。
すると部下はひたすらに謝る一方。あなたは怒るより先に不思議な気持ちでいっぱいになりました。
なぜできないのか?
なぜ平気でやらずにいられるのか?
あなたは納得できません。
そして、それを繰り返すうちに、やがてあなたは諦めてしまいます。
「あいつには何回言ってもムダ。あてにするのはやめよう」
さて、このやりとり。問題はどこにあるのでしょうか?
このような場合、多くのリーダーは問題の原因を部下に求めてしまう。
部下がおかしい、こんな奴は辞めてもらって構わない、と考えます。
どうしようもない部下を押し付けられた自分のほうこそが可哀想だと自らを慰めるのです。
確かに、その考え方にも一理ある。
しかし、いくらそれを嘆いていても状況は何も変わりません。
優秀な二割と普通の六割、そしてダメな二割が存在する…。
どのような組織にも二:六:二の法則は当てはまります。
そして多くのリーダーは優秀な二割の仕事ぶりをOKラインとし、
ダメな二割を切り捨てるか、無理にでも上へ引き上げようとします。
しかし、二:六:二の法則はどんなチームにも当てはまってしまいます。
例え優秀な二割だけで小さなチームを作っても、その中で二:六:二の法則が働く。
つまり下位のダメな二割は存在し続けるのです。
そんな時、我々リーダーが考えるべきは、ダメな二割への対処法。
体験上私が考える解決策は次の二つです。
一つ目は、ダメな二割も必要と割り切り、彼らを決してゼロとは思わないこと。
先に述べたとおり、ダメな二割を無くすことはできません。
であるならば、ダメな彼らの存在をどう活かすか、を考える必要があります。
その答えは彼らが活躍できる場を与えること。
無理やり彼らを変えようとせず、期待値を下げて過度なストレスをかけないようにする。
そして自らも過度に焦らないことが重要です。
もう一つはダメな二割を成長させる努力を怠らないこと。
誉めたり叱ったり、目標を与えて見守ったり、あえて失敗をさせてみたり。
あらゆる努力を重ねながら、辛抱強く待ち続けます。
できれば成長してほしいが、ダメでも焦らない。
期待し過ぎない適度なストロークで彼らと辛抱強く接していくのです。
一番ダメなのは、過度な期待をかけて要望した挙げ句、ダメなら切り捨てる、というパターン。
リーダーはあらゆるメンバーに対してそれ相応の対応をしていかなければならないのです。
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2010.03.20
2015.12.13