新卒研修も落ち着いてくるこの時期。 どの企業でも本格的な人材育成が始まるのではないでしょうか? しかし新卒に限らず、人を育てるのは難しいことですよね。 たとえば、部下を信じて任せのに結果が出なかった。 ですが、それは本人だけに原因があるのでしょうか? 人材育成のセオリー それは日本古来の知恵に隠されていました。
「オグラさん。それでも部下に任せた方がいいんでしょうか?」
組織風土改革プロジェクト会議で、A課長から質問が出ました。
彼によれば、部下のB主任の主体性を養うために朝礼の運用やアルバイトさんの管理を若手リーダーに任せたところ、規律が緩み組織が滅茶苦茶になってしまったというのです。
「やる気もアイディアもあるB主任を信じて任せました。それが裏目に出たんです」。
アイディア豊富なB主任は、スタッフたちの声を取り入れ朝礼のスタイルを大幅に改革。
以前から厳しく運用されていた遅刻者へ対する罰則も廃止し、自由な風土を目指しました。
しかし、自由な雰囲気と共にできてしまったのは、緩く規律のない風土。
遅刻者が続出し、勤務中もダラダラとおしゃべりばかりが続く風土になってしまったのです。
「オグラさん。ここで私が前面に出て最初からやり直すのは簡単です。でもそれではいつまで経っても次のリーダーが育たない。かといって今のままでは組織がダメになる。どうしたらいいんでしょう?」と。
私は、人材育成において間違いがちな順番である「守・破・離」について伝えることにしました。
「守・破・離」とは、ものごとの習得する上での段階を三つに分けた言葉です。江戸時代中期、不白流茶道開祖の川上不白が茶道の修行段階として教え、転じて広く修行の段階を説明する言葉として使われています。
まずは自己流のアレンジや個性などを考えずに「守」つまりお手本を忠実になぞることから始めなさい。そしてそれを覚えてから少しずつ「破」自己流のアレンジを加え、やがて師匠から「離」れ、独自の新しい世界へ到達しなさい。という考え方です。
「B主任は、プレイヤーとしては十分にベテラン、つまり「守・破・離」の「破」の段階に達していた。しかし、リーダーとしてはまだまだ新人。「守・破・離」の「守」として、上司術の基本をキッチリ守らせることが大切だったのですね」と私。
「なるほど・・・・・・」。とA課長。
A課長がすべきは、いきなりB主任にすべてを任せ、自由に上司術の「破」=アドリブをやらせるのではなく、まずは従来通りを守らせる。
つまり上司術の「守」=お手本をなぞる、を徹底させることだったのです。
指示・命令だけでは、人は動かない。だからといって、無規律な自由では組織が滅茶苦茶になる。
日本古来の知恵である「守・破・離」の順番で人を育てていく、というのが人材育成のセオリーなのです。
その際、注意することが二つ。
続きは会員限定です。無料の読者会員に登録すると続きをお読みいただけます。
- 会員登録 (無料)
- ログインはこちら
関連記事
2010.03.20
2015.12.13