先日、友人たちと久しぶりに月島に 「もんじゃ焼き」 を食べに行きました。 メニューを見て、改めて思ったこと・・・ 「もんじゃ焼き、お好み焼きって、結構高いなあ!」
私が行ったお店は、
月島の中でも有名店のひとつでしたが、
ほとんど具(トッピング)が入っていない
もんじゃ焼きで700円。
それ以外のもんじゃは、
ほとんどが1000円前後です。
一番高いのは、
もち・チーズ・明太子入りで1,450円!
お好み焼きも同様。
もんじゃ焼き・お好み焼きのおよそ7-8割は、
小麦粉とキャベツ
であることを考えると、
「原価率」(売上に占める原材料費の割合)
はめちゃくちゃ低いのは間違いないですよね。
飲食業では、
「粉モノは儲かる」
ということを聞きますが、
「いいショウバイしてるなあ」
ともんじゃを食べながら思っていました。
(とてもおいしかったですけどね!)
でも、飲食業界のプロに言わせると、
私の理解は間違っているんですね。
『「お通し」はなぜ必ず出るのか』(新潮社)
の著者、子安大輔氏によれば、
必ずしも大儲けできる業態ではなさそうです。
子安氏が挙げる理由は以下の通り。
1 客単価があまり高くない
もんじゃ焼きや、お好み焼きは腹にたまるので、
あまり食べられない。飲み代を含めたとしても
客単価はそれほどではない。
実際、私たちが月島のもんじゃ店で
支払った金額は1人当たり4千円程度でした。
(酒豪が揃っていたので酒代がほとんど・・・)
女性だけのグループも多かったのですが、
酒豪・大食漢の人がいない限り、
客単価はもっと安くなるでしょうね。
2 客が回転しない
客席に鉄板が備え付けてある店では、
客の滞在時間が長いので、客の入れ替わり度合い
(=回転率)が低いのです。
したがって、1日に受け入れられる客数が
少なくなってしまいます。
飲食店のような、
基本‘待ち’のビジネスでは、
売上の上限は、
客席数x回転率x客単価
で決まります。
フランス料理店のような高級店も、
回転率は良くないのですが、その代わり、
客単価が高いのでそれなりの売上げに
なります。
しかし、もんじゃ焼き・お好み焼き屋の場合、
売上を構成する回転率、客単価に限界が
あるので、そう簡単に儲かるわけではないんですね。
3 差別化が難しい
もんじゃ焼きやお好み焼きは、
商品に特徴のつけにくいジャンルです。
気をてらいすぎれば敬遠され、
かといって王道を行き過ぎるとつまらない。
月島の場合、
「月島」という地名がブランドになって
他エリアのお店と明確な差別化に成功したこと
で多くの客を集めています。
しかし、味は正直、
どこもたいした差は感じられません。
(通い詰めれば微妙な差が
わかるようになるんでしょうけどね)
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2010.07.20
2010.07.27
有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー
これからは、顧客心理の的確な分析・解釈がビジネス成功の鍵を握る。 こう考えて、心理学とマーケティングの融合を目指す「マインドリーディング」を提唱しています。