6月23日発売のシソ風味のコーラ、「ペプシしそ」。その味のほどを筆者は事前にペプシのマーケティング戦略から考察し予想していたのだが、果たしてその結果は・・・。
5月29日に公開した記事「「シソ風味ペプシ」の味を大胆予想する!」
http://www.insightnow.jp/article/3525
筆者の予想では、「ペプシしそ」はオイシイ!という味であった。まさに、ボトルのパッケージに書かれている「清涼感あふれる香り しその風味が爽やかなコーラ!」そのままの味わいを予想したのであった。
ペプシは毎年1~2回、「変わり種コーラ」を発売する。近年最も話題になったのは、一昨年夏の、キュウリ味の「ペプシペプシ アイスキューカンバー」。うす甘くて青臭い、はっきり言ってマズイ、衝撃的だ、などネット上では大きな話題を呼んだ。
ペプシがこのような商品を出すのは、ひとえに「リーダー」であるコカ・コーラに対する「チャレンジャー」だからだ。王道をいくリーダーと比較して「自分たちは違うんだ!」と差別化を市場にアピールすることが目的。故に、おいしさよりも話題になることが重要なのだ。
その意味では、昨年夏の「ペプシブルーハワイ」も期待を裏切らなかった。カクテルのブルーハワイを模した真っ青な色。パイナップル甘く、どこか苦みの残るようで、何となくドロリとした後味は、これまたオイシイというよりは衝撃的であった。
しかし、昨年冬に登場した「ペプシホワイト」は、乳性炭酸飲料の風情でフツーにおいしかった。コンビニでもかなりのフェイス数を確保し、長い期間販売されていた。
おいしくなった変わり種コーラの背景には、ペプシの大きな挑戦が隠されていると筆者は予想した。
「チャレンジャー企業は刮目せよ・サントリーの戦い方」
http://www.insightnow.jp/article/3107
3月31日に公開した上記にあるように、ペプシを発売するサントリーは、今年1月と3月にコーラ市場でリーダー企業の日本コカ・コーラを追撃し、シェア逆転を狙うという発表を行っていた。かなりアグレッシブな目標だが、リーダー企業にチャレンジする力がなければ、いずれはフォロアーのポジションに転落するのが市場のルール。さすがの展開だといえる。
その中で、オイシイ変わり種コーラであった、「ペプシホワイト」もペプシの売上げを底上げする尖兵として機能したのだとすれば、今回の「ペプシしそ」もおいしくなるハズだと予想したのだ。
・・・ハズレました。スミマセン。
目に鮮やかな、「アイスキューカンバー」を思い起こさせる緑の液体を、グラスに注いでみると、確かにしその香り。一口飲んでみると、少し甘さ控えめの味わいに、しその香りが口腔から鼻腔に充満する。
しかし、甘さと香りがどうにもマッチしない。「青じその砂糖漬け」というモノがあれば、恐らくこんな味なのではないかという想像力がかき立てられるも、500ml飲みきることができなかった。「キューカンバー」以来の衝撃であった。
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2015.07.10
2015.07.24
有限会社金森マーケティング事務所 取締役
コンサルタントと講師業の二足のわらじを履く立場を活かし、「現場で起きていること」を見抜き、それをわかりやすい「フレームワーク」で読み解いていきます。このサイトでは、顧客者視点のマーケティングを軸足に、世の中の様々な事象を切り取りるコラムを執筆していきます。