経営者に人気の業種・業態

2009.08.20

経営・マネジメント

経営者に人気の業種・業態

清水 美帆
株式会社ビジネス・ブローカレージ・ジャパン 代表取締役

M&Aのコンサルタントが、「こういう事業を買いたい!」と経営者に人気の業種・業態をあかします。

M&Aの買いニーズで安定して人気が高いのが、社会人向けの教育事業です。例えば、英会話スクール、資格取得等の専門学校、通信講座、インターネットを活用した遠隔学習などです。景気回復のきざしが少しづつ見え始めているものの、特にリーマンショック以降、買収ニーズとして、中小企業の経営者を中心に頻繁にご相談を頂きます。

景気が悪くなる

「いつ自分も首を切られるかわからない」
将来や自分の生活等、不安になる

「手に職を持ちたい」、「資格を取得したい」など
自己を高めたいというニーズが増す

スクールに通う、勉強をする

といった人間の心理が働き、教育事業が好調、安定している点に注目している経営者の方々は、ポートフォリオのうちのひとつとして、教育事業を持っておきたいと考えていらっしゃいます。また、教育事業の場合、以前は前払いで受講料をもらう、といった事がありましたが、NOVAの事件以降、そういった風習がなくなり、現在の教育事業の多くは月額制などを取っています。企業としては、入金のサイクルが遅くなるというデメリットもありますが、毎月銀行の自動引き落としで、定期的に安定したキャッシュフローが出るため、安定した堅実な経営が可能となる、というメリットもあります。例えば、月額1万円の受講料で、生徒数400名程度の小規模の英会話スクールであっても、毎月、銀行の自動引き落としで400万の売上がたちます。

例:
月謝1万円 x 生徒数400名 = 400万円/月間売上高
400万円 x 12か月 =4,800万円/年間売上高

差別化、人材の管理、サービスのしくみ、コンテンツの制作、人件費の経費がかかるといった課題はありますが、比較的安定したキャッシュフローが見込める事、景気に左右されない事、また、他の事業で利益率の高いビジネスを持ちながらといった組み合わせは経営のリスクヘッジにもなるので、魅力的です。買収予算3,000万程度で小規模のM&Aをしたい、という希望は多いのですが、なかなか希望に沿うような、魅力的な売却希望事業が出てきずらいのと、売り手に対して買い手の方が多いため、小規模M&Aマーケットは引き続き売り手市場です。

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清水 美帆

清水 美帆

株式会社ビジネス・ブローカレージ・ジャパン 代表取締役

JMAA認定M&Aアドバイザー(CMA)

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