国政選挙の時期になりました。 選挙当日は、ニュース速報や選挙特番で「○○区の××××氏が開票率1%で当選確実」などというニュースが流れます。 一体これはどういことなのでしょうか? なぜたった1%の開票だけで、当確なんて言えるのでしょうか? それは、統計学を少し知るとカラクリがわかってくるのです。
ようやく国政選挙の時期となりましたね。
選挙当日は各局が選挙特番を組み、選挙速報一色です。
私は子供のころは選挙の時期になると、大好きなアニメ番組や
ドラマが放送延期となり、どの番組も選挙特番で本当に退屈だった
記憶が鮮明に蘇ってきます。
そんな中、野球中継なら面白いだろうとチャンネルを回してみると
(当時は、チャンネルはガチャガチャ回すタイプでしたので)、
画面のサイドと下に各党の当確議席数が表示されて、子供の頃には、
その数字が一体何を意味するのかすら全くわかりませんでした。
そして、自分が成長するにつれて、少しずつその意味がわかってきた
ころ、ニュース速報や選挙特番とやらに「○○区の××××氏が開票
率1%で当選確実」などというニュースが流れます。
ところが、(開票率1%で当選確実?)という疑問が常に頭に浮かんででくるんです。
「なんでなんで?だって、10万人の選挙民がいて、投票率が50%だとしても5万人。5万人の1%ってことは・・・500人・・たった、500人分の票をあけただけで、なんで当選が確実だなんていえるの???最初の1%の人がA氏に投票しても、のこりの99%の大半がB氏だったらどうするの?」
という具合に。
素人ながらに、
「おそらく統計みたいな情報から推測しているんだろうけど・・・それで、当確なんてどうして言えるの?」
という疑問が常に付きまとっていました。
しかし、統計学基礎を学ぶとそのカラクリがわかってくるのです。
ちなみに、この手の話は様々な個人ブログや質問サイト、また各種著書の中でも既に多数紹介されていますが、改めて初めて考える方にも統計的な視点からわかるように解説してみます。
厳密に各局がどのような数字をMIXして”当確”を出しているかは
不明ですが、少なくとも投票所の出口調査のアンケートや事前アンケート
などの統計的なサンプリング調査が主要因数であることはどこも共通しているようです。
そして、その開票前調査による統計的なデーターと実際の開票の
(候補者毎)の表の山分けのおおきさ情報(開票時におおよそ
投票者毎に山分けされる)、選挙管理委員会からの報告データーなど
と照合して、当確を打つわけです。
例えば、出口調査の場合、各局は選挙が終わった人が投票所から
出てきた人に無作為にアンケートをとって、たとえば1000人中、
何人がどの候補者に投票したかという情報を集めます(出口調査を
何人やっているかは、選挙民の多い少ないに応じて異なります)。
次のページ出口調査に絞って統計的に確実性があるかどうか
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2009.09.04
2009.09.05
株式会社メンター・クラフト 代表取締役社長
http://www.mentor-craft.co.jp/ http://www.mba-noryoku.com/ 大学卒業後、大手エレクトロニクス商社に勤務。その後、IT業界、映像コンテンツ業界と15年間の営業・企画・マネージャー等の経験を経て、 2007年4月に(株)メンター・クラフト設立。 豪州ボンド大学大学院 MBA(経営学修士) エグゼクティブ・コーチ(JIPCC認定) 日本コーチ協会正会員