最もポピュラーなダイエット方法である「食事制限」。果たして食事制限によるダイエットは本当に効果的なのか!?を検証してみたいと思います!!
古くから効果的なダイエット方法としてしられているのが「食事制限」。
読者の皆さんの中にも食事制限によるダイエットに取り組んだことがある人がいるのではないかと思います。
ダイエットの基本は摂取エネルギーと消費エネルギーのマイナスバランスを生じさせることであり、そのための方法として食事制限による摂取エネルギー量の抑制が有効であると考えられている訳ですが、その一方で「食事制限によるダイエットは筋肉(除脂肪体重)を減らし体脂肪の減少には有効ではない。」ともいわれています。
そこで、今回は人間の「代謝」という機能を明らかにすることで、食事制限によるダイエットの効果について考察、推論してみたいと思います。
■代謝とは
私たちの身体は、体外から摂取した栄養素を基に体成分を合成し、それを分解することで生命活動を維持するためのエネルギーを得ており、前者を「同化」、後者を「異化」と呼んでいます。
そして、私たちの身体は同化と異化とを繰り返しており、代謝とは、これら過程で起こる全ての化学変化とエネルギー変換を意味しています。
筋肉が動くため(筋収縮するため)には、ATP(アデノシン3リン酸)という物質が分解(加水分解)される際に生じるエネルギーを必要とするのですが、骨格筋内に存在するATPは、その量に限りがあり、筋収縮を継続する、すなわち身体を動かし続けるためにはATPが消費(分解)される一方、それと同時にATPの産生が行なわれなければなりません。
そのATPの産生に必要なのが、皆さんよくご存じの糖質、脂質、タンパク質というエネルギー源です。
糖質、脂質、タンパク質は、それぞれエネルギー源としての役割を担っていますが、それぞれが全く独立して作用している訳ではなく、代謝を考える上では、これらエネルギー源の相互作用について考える必要性があるのです。
■糖質を中心としたエネルギー供給システム
ところで、人間の生命の中枢ともいえる脳は、通常、血糖(糖質)のみをエネルギー源として利用しています。
従って、私たちの身体にとって血糖値を正常範囲に維持することは、極めて重要な意味を持ち、私たちの身体には血糖値を正常範囲に維持するためのメカニズムが備わっています。
血糖値は、早朝空腹時で80~100mg/dl程度であり、糖質を豊富に含む食後には130~140mg/dl程度にまで上昇するとされています。
このように食後には血糖が増加しますが、増加した血糖は骨格筋や肝臓などの組織に取り込まれエネルギー源として利用されたりグリコーゲンとして蓄えられたりします。
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