Webマーケティング担当者の業務はどこまで広がるのか。ソーシャルメディアの台頭やアウトソース側の限界は、Web戦略の構築どころではない!?
企業のWebマーケティング担当者から広告代理店やWeb系制作会社への評価が手厳しい。この売れない時代にあって、毎年のように新しい技術やシステムが登場し、常に新しいメディアを活用した提案が求められ、さらに既存媒体やチャネルとのクロスメディアの活用も当然のごとく要求される。しかも予算は厳しく、その厳しい予算に対する費用対効果を要求される。費用対効果に関しては今にはじまったことではないが、各社が利益を落とす中、「宣伝費はどうなってるんだ!」という今さらながらの会話が飛び交っているのだろう。
インターネットメディアは、情報のオープン化だけではなく、マーケティングスキームやビジネスモデルのオープン化も同時に起こり、かつての代理店や制作会社が持っていたノウハウやスキームが通用しなくなってしまうことが多くなった。
ネットマーケティングは、プロモーションを超え、ビジネスストラテジーとしての役割を求められており、広告スキームのようなPV、UU、コンバージョンだけではない、戦略的なKPIを出すよう要求される。
加えて、数え切れないほどのメディアやコミュニティを活用したクロスメディアでのマーケティング施策が常に行われてくると、適切なKPIや費用対効果を追跡しながらの戦略実行を実際にマネジメントできている企業はほとんどないだろう。
そうなると、ただでさえ、費用対効果に対する指摘が厳しくなってきている中、ますますマーケティング戦略上の有効なKPIや効果訴求が難しくなってくる。
そして現在、各企業のマーケティングWeb戦略の中でもソーシャルメディアの活用が大きなテーマとなってきた。企業対顧客、顧客同士のコミュニケーションによって、顧客のエンゲージメントを高めるためには、必然かつ当然の流れだ。
中でも、ここへきてのTwitterの盛り上がりに異様なほどの関心が集まり、誰も彼もがTwitterの話題で持ちきりだ。Googleやアメブロ、ミクシィも同じようなサービスをはじめ、「つぶやき」メディアは、早くもソーシャルメディアの主役に躍り出た格好だ。各企業も公認、非公認問わずメッセージの発信に躍起になっている。中でもTwitter上での超有名企業テーブルマーク(カトキチ)は、何人が携わっているのかわからないほどだし、もちろん休日も関係なしだ。
そうした、アウトソース側の限界、ソーシャルメディアの台頭は、間違いなくWebマーケティング担当者の業務を飛躍的に増やしている。Twitterでの返信だけならさほど問題ないかもしれないが、コミュニティの運営管理は簡単ではない。すでにCGMを採用したものの、撤退や野ざらしになっている企業は少なくない。先日「コミュニティマネージャー」の募集がアメリカで増えているとの記事を見たが、「ソーシャルメディアの重要性もわかるし、活用したいのだが、プロフェッショナル人材がいない」ことの表れだろう。
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