アウディの勢いが止まらない。はじめて日本での輸入車シェア10%を突破し、この3月は世界的に月間記録を達成するなど、破竹の勢いを続けるアウディ。その徹底したブランディング戦略を探る。
アウディの勢いが止まらない。
リーマンショック後、売り上げが伸びない車業界の中アウディが確実に業績を伸ばしている。2009年4月から2010年3月までの登録台数実績が、16,978台(前年同期比:8.8%増)となり、この数字はアウディが日本で販売を開始して以来、過去最高だという。
特筆すべきは、2010年1月から3月までの登録台数実績で、前年同期3,374台に対し、4,181 台(23.9%増)とこちらは、アウディ ジャパンが設立されて以来の最高台数だという。(販売後の数字では2番目)
また、世界的にも、Audi AGは、第1四半期において、過去最高の約264,100台を記録したと発表した。世界アウディの販売は、前年同期比約26%の増加、すべての地域で2ケタの伸び、3月には約110,400台を販売して月間記録を樹立など、さらに第二四半期も同等以上の成長を狙うという。
1月7日にドミニク・ベッシュ社長が発表した2009年1月~12月の数値では、日本の輸入車市場において始めてシェア10%を実現したと語る。
この数値は、2008年より輸入車市場全体が約20%縮小してきた中で、着実に業績を伸ばしてきた大きな証だ。
アウディジャパンは、その躍進の理由を以下のように語る。
1)輸入車ブランドで最多となる、2010年度燃費基準達成車をラインアップし、お客様の環境志向のニーズを先取りできたこと
2)ネットワークの拡充を行い、販売力の強化が図られたこと
3)社員のトレーニング強化を軸とした顧客満足度向上施策が成功したこと
4)アウディ100周年を訴求したCMや広告、お客様にアウディブランドを体験していたさらに、アウディ Q5は、RJC カー オブ ザ イヤー=IMPORT賞を受賞するなど、専門家からも高く評価され、好調な販売を記録、アウディ ジャパンをプラスに導いた大きな原動力となった。
アウディの凄みは、その徹底したクローズドなプレミアム戦略だ。
現在は各社が顧客リレーションの新しい形として、ソーシャルネットマーケティングの確立に躍起だが、アウディの取り組みは、第7回アジア・マーケティング・エフェクティブネス賞での「一国における最高のマーケティング・キャンペーン」部門銀賞の受賞、また、第7回Tokyo Interactive Ad Awardにおいてもインテグレーテッド部門でも、Webキャンペーンが銅賞を受賞したように、非常にユニークで力強い。顧客リレーションの中にアウディブランド(哲学)を協力なメッセージとして打ち出すことに成功している。
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