SEO屋で“キーワード○○で1位”しか言えないのは二流だよね

2010.06.14

経営・マネジメント

SEO屋で“キーワード○○で1位”しか言えないのは二流だよね

安田 英久
株式会社インプレスビジネスメディア Web担当者Forum編集長

今日は、SEOの話題を。「ロングテール」という言葉が一般的になって久しいですが、あいかわらずSEO業界では「1位表示させる」とか「○○というキーワードで1位の実績」とかいう話が多いですね。SEOってそれだけじゃないよね、という話です。

SEOの目的は1位になること? じゃない

みなさん、SEOというと、何を目的に行うものだと考えますか?

 ・検索結果で1位をとる
 ・サイトのテーマに合った特定キーワードで上位をとる
 ・検索される回数の多いキーワードで上位をとる
 ・ユーザーが興味をもって検索するキーワードで上位をとる
 ・潜在顧客がコンバージョンに至る際によく使うキーワードで上位をとる
 ・検索エンジンから多くのユーザーを集める
 ・サイトの目的に合うユーザーを検索エンジンから多く誘導する

上記に挙げた例は、上のほうから順に、初心者が考えがちなSEOの目的で、下にいけば行くほど、私が適切だと考えるSEOの目的になっています。

Web担では、これまで「ビジネス目的別企業Webサイト成功の法則」の連載などの記事を通して、「サイトの目的を明確にすることが大切」という話をしています。また、私もセミナーなどで講演させていただく際には、よく「あなたのサイトのビジネス目的は?」というテーマにします。

そう。大切なのはサイトの目的(販売、資料請求、申し込みなどのコンバージョン)であって、SEOはその目的を達成するための手段の1つであり、検索結果での順位というのはSEOの1つの側面に過ぎないのです。

ロングテールSEOを再確認

たしかに、検索数の多いキーワードで上位表示されれば、多くのユーザーをサイトに誘導できます。しかし、幅広い検索キーワードでサイトに誘導できれば、1つひとつのキーワードの検索数が多くなくても、全体では結構な数の集客になります。

これが「ロングテールのSEO」なのです。

もっと具体的に言うと、サイトのテーマから外れない範囲で、さまざまな内容のコンテンツを作り、各ページがそれぞれ異なる検索キーワードで検索エンジンからの受け皿となるようにするのです。

ロングテールというと、Amazonのように大量の商品を販売しているサイトだけの話だと思うかもしれませんが、だれでもできるやり方なのです。

「ヘッド」のSEO ―― 競合の多い1キーワードで上位表示させる
 ・利点:成功するとリターンが大きい
 ・利点:ユーザーの動線が安定しているためサイトの作り込みが楽
 ・欠点:現状ではリンク構築が重要な要素であるため、不自然なリンク獲得手法を使わなければ競合に勝てずリンク合戦になる場合もある
 ・欠点:そのキーワードでしか集客できないため、隠れたニーズや新しいニーズを探りにくい

次のページロングテールSEOのためのコンテンツ作成指南

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