好調なLinkedIn(リンクトイン)と比べて日本のビジネス系SNSはいまひとつ。この違いはどこにあるのか。
LinkedIn(リンクトイン)が好調だという。
2010年6月現在で、会員数は世界200カ国以上で7000万人を超えるといわれ、2月には、マイクロソフトの次期メールソフト「Outlook 2010」とLinkedInが連携すると発表された。
さらに、LinkedInは昨秋Twitterを組み込み、ユーザーがLinkedInからつぶやいたり、ハッシュタグを使ってつぶやきを取り込むことも可能になった。100万人以上のユーザーがTwitterアカウントと連動しているという。
LinkedIn(リンクトイン)とは、ビジネスで活用できるSNSとして人気が高い。登録会員にはすべて実名での登録、勤務先や部門、タイトル、そして学歴をはじめとした個人情報など詳しい登録を促される。つまりビジネスに必要な情報が登録してあるため、ビジネス目的のSNSとしてアメリカを中心に活用されているようだ。
例えば、仕事上の問題のために新たな人材やネットワークを探したり、人材募集をしたりすることができる。Facebookがあらゆるターゲット象を対象としているのに対し、LinkedIn(リンクトイン)はビジネスに特化している点が特長だ。
しかし、こうしたビジネスを目的としたSNSがなぜか日本では育ちにくい。ビジネスSNSというと、イメージ的にはバリバリ仕事をする積極的なビジネス・パーソンが積極的に活用し、さまざまなコミュニティやネットワークを活用しているという姿が目に浮かぶが、実態はそんな人たちはごく一部のようだ。
日本でも、ビジネスSNSと呼ばれたサービスはいくつも存在した。しかし、どのサービスもなかなかうまくは進展していないようだ。
当時話題を集めたYahoo! の CUもβ版のまま終了したし、So-net SNSや私が知る最も古いビジネスSNSトトモトも数年前になくなっている。現存するビジネスSNSもあるにはあるが、活況の様は伝わってこない。
LinkedIn(リンクトイン)においても、実は2007年にデジタルガレージ社が日本向けの展開を支援するとして、合意したのだが、未だ日本語版は発表されていない。度重なるビジネスSNSの失敗が影響しているのだろうか。
なぜ、日本では、ビジネスSNSが育ちにくいのか?
2010年度の四半期決算(1~3月)を見ても、GREEやDeNAが順調に業績を伸ばしているのに対し、mixiは相変わらず苦戦を強いられている。SNSとしてmixiが例外的に成功したということか。GREEやDeNAはSNSというよりはゲームサイトだし、GREEも当初はビジネスに活用できるSNSとしてmixiと比較されていた記憶がある。
つまり日本では元々、知らない人と積極的にコミュニケーションをとり、人的ネットワークを築いていくという文化が育ちにくいということか。
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