通販会社のiPhone/iPad向けデジタルカタログアプリが登場してきた。この新たなデバイスの登場を通販各社はどのように活用すべきなのだろう。
ここにきて、通販会社のiPhone/iPad向けデジタルカタログアプリがいくつか登場してきた。
ネット通販の延長上ではあるものの、PCから携帯へと徐々にウエートが変化していく大きな流れの中での、新たな通販用デバイスの登場だ。
背景には、現在の多くの通販WebサイトがFlashを使っているため、iPhone/iPadでは閲覧すらできず、仕方なくアプリ開発を行っている面もあるだろうが、iPadの登場によって一覧性、詳細な表現、高いクリエイティビティが可能となり、iPhone/iPad向けカタログのアプリ化のニーズが急速に高まったと見るべきだろう。
千趣会は、すでに6月下旬からヤッパと組んでデジタルカタログアプリをiPhone/iPad向けに配信している。現在はメンズカタログのみだが、随時増やしていくという。カタログの内容は自動的に更新がされ、常に最新の情報を見ることができる。さらに、iPhone版のみではあるが、注文ボタンをタップすることで注文や問い合わせを行うことができるという。
また、オフィス用品の通販サービス「カウネット」は、10月上旬からiPad向けデジタルカタログアプリを提供する。そのアプリケーションを使うことで、iPadを通じて2010年8月16日発刊の「カウネット第20号カタログ」に掲載された商品が購入できる。
さらに、「カウネット創業10周年スペシャルブック」として、iPad/iPhone向けアプリを8月下旬から公開する予定だという。
こうした大手通販会社の試みが与える影響は大きい。通販業界はリアルの小売店と比較すると堅調な動きを示してはいるものの、これからの活路を見出すために、ソーシャルWebメディアの活用と並んで、このiPhone/iPad向けアプリの開発に各社は色めきだっている。
通販ではないが、インテリアメーカーのトーソーは、iPhone/iPad向けデジタルカタログの配信を9月1日から開始する。「カーテンレール」「ロールスクリーン」「バーチカルブラインド」「アコーデオンドア/パネルドア」「ティアード」の5種類のカタログを用意する。
インテリアメーカーのカタログといえば、重くて分厚いというのが伝統で、それに加えて現物見本を貼り付けた「見本帳」なるものが存在し、今でもインテリアメーカーの営業マンの車のトランクには、たくさんのカタログが搭載されている。
これは業界としても待ち望まれていたアプリケーションで、重たいカタログや見本帳の持ち運びが不要となるし、何よりもプレゼンテーションやカタログ情報の開示など非常にスムーズに行うことができる。
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