プロジェクト情勢は変わる。目先の事に鈍感になれ!

2010.12.08

経営・マネジメント

プロジェクト情勢は変わる。目先の事に鈍感になれ!

赤秀 有為
エフィジェント株式会社 代表取締役コンサルタント

プロジェクトとは、良くなったり悪くなったり情勢が刻々と変化するものである。一旦 悪くなると、営業担当やら (クライアント側含め)お偉方やら 普段目にしない関係者がゾロゾロ出てきて、プロマネが吊るし上げられる。こんな危機を乗り切っていく秘訣は?

■非難されるプロマネ
プロジェクトマネージャ(以下、プロマネ)に対するイメージは、責任感があって 困難な事に対しても何が何でも最後までやり遂げるといったカッコ良いイメージが一般的だと思われる。ただ、実際にプロマネをされている方は、多大なる苦労のわりに報われないなぁというのが実情ではないでしょうか。わかり易い言葉に置き換えると、ハイリスクローリターンなお仕事。
プロジェクトが上手くいっている時は、誰も何も言わない。賞賛の言葉もない。上手くいって当たり前の意識でしょうか。
ただ、たいてい プロジェクトとは、良くなったり悪くなったり情勢が刻々と変化するものである。特に、数年に渡る長期プロジェクトでは顕著である。
悪い情勢になると、営業担当やら (クライアント側含め)お偉方やら 普段目にしない関係者がゾロゾロ出てきて、プロマネが吊るし上げられる。正しいプロセスを踏んでいたとしても結果責任である。非難の嵐で、もう サンドバッグ状態である。おまけにプロジェクトに関係無い「人の不幸は密の味」的な野次馬まで参加する始末である。

■心が折れるプロマネ
責任感の強いプロマネは、たいてい 非難に対して敏感である。(必要以上に激しい)非難の嵐を真正面から真摯に重く受け止める。で、非難というストレスがボディブローの様に効いてきて、どこかで心が折れてしまうのだ。
プロマネの心が折れてしまったら、プロジェクトは操縦不能である。クライアントからの要求を無条件に受け入れて、達成できない。さらに信頼関係を失う。また、非難の嵐にあう。このバッドサイクルに陥る。蟻地獄である。はまるとなかなか這い出すのは困難である。
こんな状態、クライアント含め プロジェクト関係者にとって嬉しくない悲惨な状態である。

■鈍感力
一昔前に「鈍感力」という言葉が流行った。
鈍感力の解説は下記の通り。
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作家・渡辺淳一の著書『鈍感力』(集英社)によって流行語となったことば。従来は相手の心を重んじる繊細な心ということが社会的に要求され、逆に相手の心を考えないで行動するような鈍感な心は社会から排除されると思われていた。しかし渡辺はそれを否定して、「鈍感さ」を正面に押し出している。小さなことにあくせくしないで、ゆったりと生きているほうが集団の中で最後に勝ち残ることができるというのである。2007年2月、前総理大臣の小泉純一郎が官房長官・塩崎恭久と自民党幹事長・中川秀直に対して、「目先のことに鈍感になれ、鈍感力が大事である。支持率が上がったり下がったりするのをいちいち気にかけるな」と述べたことが新聞各紙に報じられ、注目された。
(Yahoo辞書より引用。http://dic.yahoo.co.jp/newword?ref=1&index=2007000156)
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赤秀 有為

エフィジェント株式会社 代表取締役コンサルタント

慶應義塾大学 環境情報学部卒。IBM/サン・マイクロシステムズ/PwCコンサルティング社にて、いずれもコンサルタント職として計10年在籍。 その後、エフィジェント社を創業し、代表コンサルタントとして、システムコンサルティング、システム開発活動に従事。専門システムは、デジタルサイネージ/EC/業務システム。

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