嫌われるのも、悪名(あくみょう)も人気の一つ、と言います。不人気も人気の内なのでしょうか。あのいけめん俳優さんや不朽の名作、そして今、伝統芸能でも・・・
海老蔵さんの会見、なかなかのものでした。しかし歌舞伎役者だから演技してるとバレちゃいますね。お詫びされても見栄切ったりしてると(「にらみ」っていうの?)、あ、演技してる!って思います。この後復帰されるんでしょうか。
ポプラ社大賞受賞作家の水嶋ヒロ先生、こちらもまた俳優業休止宣言の後、「水嶋ヒロ処女作!」という大コピーによる全国紙宣伝でのデビュー。早くも予約が何十万部に達しているとか。
さらにTBSが総力を上げて取り組んでいる宇宙戦艦ヤマトです。もちろんキムタクさんのやつ。こちらも初登場首位の興行収入で、何十億もの期待が高まっているようです。
大人気なくあげつらって見ましたが、元からの歌舞伎ファン、読書好き、松本零士ファン(あるいは西崎プロデューサーファン。いるのかな?)ファンからすると、これらは、「何か気に食わない」先入観を持ってしまいがちなものではないでしょうか。
しかしこうして見ていると、こうした例が、どれも皆そこそこの売上貢献に結び付いていると言えますね。
ビジネスは売れたもん勝ち。やはり話題になる、ということがいかに大切かを学ぶことが出来ると思います。昔ツービート時代のビートたけしさんが、自分のゴシップや中傷記事を書いている週刊誌について、「オイラのファンなら、興味あるだろうから記事は読んで良いけど立ち読みしろ。バカマスコミの金儲けに貢献するな」と言っていたのを思い出します。
実に的を得ています。
結局興味があるから買う、それによってこの「嫌われマーケティング」は一定の成果に結びつきます。本当に気に食わないなら、一切その活動には貢献しなければ良いのです。本を買ったり、映画を見たりして、ブログでけなせば、そのまま情報がネットをかけめぐり、結局売上貢献に結びつくということです。
海老蔵さんの場合はマーケティングではなく、スキャンダルなので一緒にしてはいけませんが、のりピーの自伝なんかはマーケティングの一環として、この輪に入れても良いでしょう。マーシーさんもでしょうか?どんどんやばい仲間が増えてきそうなのでこの辺まで。
一方で、ここまで至らない有名人のゴシップもあります。公然猥褻で捕まったよくわからない芸能人だとか、スキャンダルでしか名前が出ない元・有名人なんかもいます。突拍子もないことをやらかして、それが事件として報じられても、なぜかそれが商業的結果をもたらさない、つまりマーケティング的に効果を発揮しないというケースはよくあるものです。何が違うのでしょうか。
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2015.07.10
2015.07.24
株式会社RMロンドンパートナーズ 東北大学特任教授/人事コンサルタント
芸能人から政治家まで、話題の謝罪会見のたびにテレビや新聞で、謝罪の専門家と呼ばれコメントしていますが、実はコミュニケーション専門家であり、人と組織の課題に取組むコンサルタントで大学教授です。 謝罪に限らず、企業や団体組織のあらゆる危機管理や危機対応コミュニケーションについて語っていきます。特に最近はハラスメント研修や講演で、民間企業だけでなく巨大官公庁などまで、幅広く呼ばれています。 大学や企業でコミュニケーション、キャリアに関する講演や個人カウンセリングも行っています。