「大学生はTwitterをあまり使っていないし、利用意向も低い」。そんな調査結果が発表された。そこから、人間関係の構築と可処分時間に関して考察してみたい。
<大学生に聞く、Twitterを利用していない理由>(12月7日・Business Media誠)
http://bizmakoto.jp/makoto/articles/1012/07/news019.html
首都圏の大学生816人を対象とした東京広告協会の調査では、Twitterの利用について、57.0%が「利用したくない(利用し続けたくないを含む)」という。利用・アカウント登録状況は「利用している」23.4%、「登録しているが全く利用していない」12.3%、「登録なし」64.3%。利用しない理由は、「興味がない/なくても困らない」が169人でトップ。以下、「常に更新しないといけない感じがする/面倒くさい」129人、「使い方が分からない」80人、「mixiなどの他のツールで十分足りている」72人、「Twitterが何か分からない」48人と続いたと発表されている。
上記記事と関連して考えたいのは、先月11月23日にネット上でわき起ったある議論だ。
ネットメディアである「Tech Wave」に、ある大学生が『蔓延する誤った「ソーシャルメディア」の定義』という記事を寄稿したことに端を発する。記事は現役大学生らしい視点で「そもそも“ソーシャル”とはなんぞや」「SNSの定義・バーチャルとは」といった論述を展開している。議論となったそれらの定義の正否はともかく、大学生という存在が自分の周囲の人間関係と、いわゆる「ソーシャルメディア」というものをどのようにとらえているのかを知る貴重な内容であることは間違いない。
<蔓延する誤った「ソーシャルメディア」の定義【水谷翔】>(11月22日・Tech Wave)
http://techwave.jp/archives/51525441.html
<蔓延する誤った「ソーシャルメディア」の定義 大学生が書いたTechWaveの記事への反応まとめ>(Togetter)
http://togetter.com/li/71864
大学生の“ソーシャルメディア論”は、筆者なり解釈すると、少々乱暴ながら次のようになる。
1.大学生という存在は、現実(リアル)な人間関係を極めて重要視(大切に)しており、それをインターネット上にも持ち込んでいて、現実の人間関係を補完・深化するメディアとしてmixiに代表されるSNSが利用されている。
2.上記を前提とすると、CGM(Consumer Generated Media)やUGC(User Generated Content)という実名・匿名混在の不特定多数の人々が集う、記事中では「インターネット」と定義されるメディアと、リアルな友人・知人が集う「ソーシャルネット」であるSNSを峻別している。
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2008.09.26
2010.04.20
有限会社金森マーケティング事務所 取締役
コンサルタントと講師業の二足のわらじを履く立場を活かし、「現場で起きていること」を見抜き、それをわかりやすい「フレームワーク」で読み解いていきます。このサイトでは、顧客者視点のマーケティングを軸足に、世の中の様々な事象を切り取りるコラムを執筆していきます。