2011.05.24
世界最弱チームを8年間で世界一に引き上げた浅野監督の話に感銘
齋藤 秀樹
株式会社アクションラーニングソリューションズ 代表取締役 一般社団法人日本チームビルディング協会 代表理事
世界レベルから50年遅れていると言われているラフティングチームを8年で世界1にした浅野監督のリーダーシップ、組織論に感銘しました。
皆さんはラフティングという競技をご存じだろうか。
日本ではマイナーなスポーツ競技なので知らない方も多いと思います。激流をゴムボートで下るとても激しいチームスポーツです。
浅野監督が日本で初めてのプロチームを創設した当初、50年遅れていると言われていました。しかし戦績は下記の通り素晴らしいものです。
何故、そんなことが成し得たのか。
戦績:
国内大会:‘03年より公式戦約30戦負け無し
国際大会:‘07年世界大会総合3位、‘09年世界大会総合2位、‘10年世界大会総合優勝
******浅野監督(談)*******
私が初めてラフティング競技というものに出会った時は国内でそれを知る
人は全くと言って良いほど存在しませんでした。
そしてラフティング後進国と呼ばれた日本が先進国と呼ばれたアメリカやヨーロッパ
などの強豪国に追いつくには向こう50年はかかるだろう、とも言われていました。
ですので、国内にはお手本となるチームもいなければ先生もいない状態からのスタート
でした。
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その過程は未知への挑戦とチーム強化を阻む難題の克服の連続でした。トップ選手をスカウトして創ったチームを1年で崩壊させてしまったり、がむしゃらにリーダーシップ論を学んだり。
******浅野監督(談)*******
そこから昨年念願の世界一となるまでに私が選んできた方法は、海外の強豪チームの
練習や方法論をそのまま真似てみたり、各スポーツ競技のトップ選手をスカウトして
きたり、他スポーツ競技、ビジネスで結果を出している指導者やリーダーに実際に会っ
てその成功方法を聞く・・等、考えられるありとあらゆる方法を試しました。
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その壮絶な監督修業の中で磨き込んだ組織論、リーダーシップ論を伺っていてチーム創りの本質はスポーツでもビジネスでも普遍なのだと気付かされました。
浅野監督は自身も競技者の一員として活躍し、8年前にチームを創ってからは監督として、身体能力では見劣りする日本人チームを、チーム力を極限まで引き出すことで世界に通用するチームへと育て上げました。
そこには小手先のノウハウではない真理とも言えるべき、チームリーダーシップの本質があると思いました。
本記事だけで全てをお伝えするのはとても難しいのでお話しのポイントのみ下記に記します。
******浅野監督(談)*******
1.チームビルディングはBeとDoで成り立つ。Beを見過ごしている組織が多い
2.優先すべきはチームメンバーを徹底的に満足させること
3.組織において下支えの役割の人を大切にする事。忘れずに評価すること
4.弱い所を補いあう事が真のチームワークであり結果的に組織の力になる
など
やはり本物から学ぶということはとても重要な事だと痛感しました。
興味のある方は下記も参考にしてください。多くの学びが得られるはずです。
やはり、チーム創りは奥深いものです。
■浅野監督関連情報/プロフィール
浅野監督インタビュー(動画):http://ameblo.jp/teamjtba/page-1.html#main
浅個人WEB:www.asanoshigeto.com
チームWEB:www.race-rafting.jp
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株式会社アクションラーニングソリューションズ 代表取締役 一般社団法人日本チームビルディング協会 代表理事
富士通、SIベンダー等において人事・人材開発部門の担当および人材開発部門責任者、事業会社の経営企画部門、KPMGコンサルティングの人事コンサルタントを経て、人材/組織開発コンサルタント。