前回の記事では「購買部がない企業」のことを書きました。 つまり「バイヤー」と言っても企業によってその属する部署は様々です。 それだけではなく、世の中にはいろいろな種類の「バイヤー」「購買」があるのです。 ちょっと考えてみただけで4種類のバイヤーが思いつきます。
前回の記事では「購買部がない企業」のことを書きました。
つまり「バイヤー」と言っても企業によってその属する部署は様々です。
それだけではなく、世の中にはいろいろな種類の「バイヤー」「購買」があるのです。
ちょっと考えてみただけで4種類のバイヤーが思いつきます。
「間接材バイヤー」「原料バイヤー」「直接材バイヤー」「仕入れバイヤー」です。
間接材バイヤーは直接材ではなく間接材を担当するバイヤーです。
間接材の場合、直接材以上にコスト削減手法や業界構造が画一的ではなく、要するに品目毎に専門性が大きく異なります。
またサプライヤだけでなく、どちらかというとユーザー(社内)のマネジメントが重要な仕事になります。間接材領域は取組み自体が新しいので専門家がまだそれほど多くない分野とも言えます。
次は原料バイヤーです。
原料バイヤーは普通の直接材バイヤーとは違ったスキルが求められます。
原料バイヤーは、鋼材や非鉄金属、原油、石炭、木材、飼料、小麦、食用油、その他のレアアースまで所謂原料を購入している人たちです。
彼らは市況変動のリスクをどう回避するか、また場合によっては先物予約取引などの手法を駆使する人たちです。
基本的に原料メーカーからの購入になりますが、原料メーカーは超大手企業が多くサプライヤマネジメントというよりも商社マネジメントが重要な役割になります。言い換えると「トレーダー」的な人たちとも言えます。
三番目の直接材バイヤーとは、製造業における間接材バイヤー、原料バイヤー以外の方であり、購買ネットワーク会に参加されている方もこの直接材バイヤーの方が多いです。この領域はコスト削減手法や購買管理手法、サプライヤマネジメント手法、開発購買手法もある程度は開拓(体系化)が進んでいる領域であり、どちらかというと現在の製造業のバイヤー業務としては花形的な職種と言えます。
最後の仕入れバイヤーは、流通業等における仕入れ販売の仕入れ担当者です。
別名MD(マーチャンタイザー)とも言います。
一般的にバイヤーという言葉でインターネットを検索すると、仕入れバイヤーに関する記事が多くヒットします。彼らの一番の役割は売れるモノを如何に仕入れるか、ということです。
また仕入れバイヤーの場合、例えば複数のサプライヤ(メーカー)のアイテムを品揃えしなければならないので、そういう面で単に売れるモノを仕入れるだけでなく、売れないモノもある程度仕入れなければならない、という点が他のバイヤーとはやや違う点です。
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2009.02.10
2015.01.26
調達購買コンサルタント
調達購買改革コンサルタント。 自身も自動車会社、外資系金融機関の調達・購買を経験し、複数のコンサルティング会社を経由しており、購買実務経験のあるプロフェッショナルです。