10月30日日曜日、28日のルミネオープンの日に、あまりの行列の長さに断念したリベンジを果たすべく有楽町駅に降り立った。その日はルミネだけでなく、有楽町~銀座エリアをざっと視察する予定だった。その外観をお伝えしよう。
<有楽町エリア>
【マロニエゲート】
スタートはマロニエゲートでで早めのランチを済ませてからの予定だった。マロニエゲートは2007年9月にオープンした、東急ハンズを中核として、アパレルのショップと飲食を集合させたショッピングビルである。当日、ハンズには固定客が集まって来ているものの、アパレルショップは来店客少な目なのが気になった。ルミネ、阪急とも被るセレクトショップも多く、影響は免れなかったのか。駅からの距離も400メートルほどと若干遠く、実は最も客の取り合いで苦労する施設なのかもしれない。
【丸井】
イトシアのオープンも2007年だが、有楽町駅前に立地する。ルミネ・阪急のあるマリオンにJR側からアプローチすればいやでも前を通る格好だ。マロニエゲートとは逆に、ルミネ・阪急に至近であるため、イトシアの中核店舗である丸井には客が流れて来ており活況だ。あるショップの店員は「近くに大きな施設ができてくれると助かりますよ」と語っていた。丸井も通常の店舗と異なり、ターゲット年齢を30代以上に置いている。ターゲットが被るが、ここでは相乗効果が出ているといえるだろう。
【ルミネ】
館づくりとしての新機軸や、初出店のショップもあり、集客力は抜群。オープン初日には何と、5000人が行列をしたという。オープン3日目も時間帯によっては行列が長くなっていたが、物見遊山の客も多いものの、品物はしっかり買われて動いている。「オトナ」をキーワードとした新たな館作り、初出店のショップをかき集めた効果は高かったといえるだろう。また、通常のルミネは1000円台の単価の商品も少なくないが、なかなかの高単価アイテムも目立つ。客単価は高い。今後、客数と客単価、購買率や客の回転率がどうなっていくか要チェックだ。
【阪急】
1階にフレグランスとブランドバッグを配し、プレステージフロアを下層階に集めるという手法は大阪の「阪急百貨店メンズ館」を踏襲しているといえる。ルミネに先立ち15日にオープンしているが、既にオープニング後の物見遊山客だけでなく、固定客が付きつつあるのがわかる。一様にお洒落な姿で来店し、購入意欲も高いのが特徴だ。
有楽町エリアではリニューアルオープンしたLoftと無印良品が気になったが、時間の都合で割愛した。施設的にはハンズと一部被りながらも相乗効果が狙えるポジションにあるといえるだろう。
<銀座通り・ファストエリア>
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2015.07.10
2015.07.24
有限会社金森マーケティング事務所 取締役
コンサルタントと講師業の二足のわらじを履く立場を活かし、「現場で起きていること」を見抜き、それをわかりやすい「フレームワーク」で読み解いていきます。このサイトでは、顧客者視点のマーケティングを軸足に、世の中の様々な事象を切り取りるコラムを執筆していきます。