調達・購買分野での歴史的な本と知のPDCAつくり

2011.11.02

経営・マネジメント

調達・購買分野での歴史的な本と知のPDCAつくり

野町 直弘
調達購買コンサルタント

坂口氏からのメルマガにもありましたが、9月26日に日刊工業新聞社より「大震災のとき! 企業の調達・購買部門はこう動いたこれからのほんとうのリスクヘッジ」が発刊されました。

坂口氏からのメルマガにもありましたが、9月26日に日刊工業新聞社より
「大震災のとき! 企業の調達・購買部門はこう動いたこれからのほんとうのリスクヘッジ」
が発刊されました。 (http://amzn.to/ruhKdK)

編者は坂口氏と購買ネットワーク会の幹事である牧野直哉氏ですが、著者は購買ネットワーク会となっています。

この本が何故歴史的なのか?と言いますと著者が購買ネットワーク会だということです。
ご存知な方も多いとは思いますが、購買ネットワーク会とは2005年にスタートした日本最大の調達・購買業務に携わる方の交流会組織です。
当会は坂口氏と私が発起人になって立ち上げたものでしたが、今では600名を超えるメンバーが集まっています。
今回の著書はこの会に参加されている方々からの情報やアンケートを元に執筆されたものです。約20項に及ぶアンケート結果や本編の中の記述も基本的に購買ネットワーク会の方々からの生の声を元に書かれています。
このような取組みは私が知る限りでは初めての試みと言えるでしょう。

日頃コンサルタントという職業は特定の顧客に対してサービスを提供するものです。しかし新しい考え方や概念、技術、手法を開拓することも必要です。そのためには多くの企業や先進的なバイヤーの具体的な取組みの情報を収集し、それを体系化し多くの企業や人たちに伝えていく。
これを誰かがやらなければ進歩はないのです。そういう点からも今回はその役割を坂口氏と牧野氏がされた訳ですが、私のような第三者的な人間が、そういう役割を担ったりそういう役割を担う機能を生み出したりしていく必要性があることを今回の本を読みながら一層感じました。

新しい取組みのテスト的な実行→具体的な取組み情報の収集→明文化体系化→他への展開→取組み方法の修正、

このようなサイクルを回せるような仕組みを作ることが日本企業にとってより一層求められているのです。
つまり知識のPDCAを回すことなのです。

今年の一月に私は年初の購買ネットワーク会で「今は第三の開国期」であり、企業に求められるのはスーパーバイヤーであり、オペレーティブな業務は殆どLCB(ローコストバイヤー)に仕事が移管される、ということを申し上げました。
先日ある関西グローバル企業が、物流・調達部門の本社機能をアジアに移転すると発表しました。このように日本にはより一層のグローバル化が求められています。この時代にはスーパーバイヤーの育成と共に知識のPDCAの仕組みが必要不可欠になっているのです。

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野町 直弘

調達購買コンサルタント

調達購買改革コンサルタント。 自身も自動車会社、外資系金融機関の調達・購買を経験し、複数のコンサルティング会社を経由しており、購買実務経験のあるプロフェッショナルです。

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