今年で創立40周年となったアシストでは、創業者社長ビル・トッテンが会長となり、新社長大塚辰男のもとで執行役員制度が導入され、あわせて新しい部署が設立されるなど世代交代が進んでいる。
社長直属の部署として新設されたのが経営企画室で、それまで技術として顧客支援にあたっていた小牧健一は、その中の経営企画部 経営企画課の課長に任命され、新社長のもと進められている中期経営計画「弾丸‐2017」の全体管理を担当している。
入社してから運用管理ソフト、JP1の技術を担当していた小牧は、技術職として不満があったわけではなかった。しかし入社5,6年がたち、一通りのことができるようになると新しいことに挑戦したくなったと、当時を振り返る。
「SEとして誇りを持って仕事をしてきましたが、手詰まり感が出て来きました。若くて血気盛んだったこともあり、SEの一人として数えられるのではなく、もっと自分自身の能力を高めて指名をされるようになりたい、そのためにはIT上流(業務コンサル)へのステップアップも考えました」
転職も視野にいれて自分のキャリアパスを考え始めた小牧がもう一つこだわったのは、会社と自分自身とのバランスだった。
「自分の能力を高める努力をしなければ、会社に依存した人生になってしまうと思いました。それを避けるために、20代のうちに会社の名刺以外に自分を証明できる資格を手に入れたいと考えるようになりました。とある方に相談したところ、ビジネスに全方位的に対応できる能力を身につけるという意味で、中小企業診断士の資格取得を薦められました。」
こうして、小牧は土・日曜日に受験機関へ通い、勉強を始める。
「土日はそれぞれ10時間ずつ、平日は出社前1時間と昼休みの1時間、また帰宅後は3時間くらい、毎日勉強に充てました。もちろんSEとしての仕事も、昼夜土日を問わずに全力投球しました。正直、若かったからできたのだと思います」。
診断士の学習は、一次試験8科目、二次試験4事例で多岐にわたる分野を網羅しなければならない。小牧は文字通り寝る時間を惜しんで勉強した。
「とにかくやることがたくさんありました。ビジネスや業務の理論なんて会社では学べませんので正直キツかったです。財務会計は簿記3級からやりました」。 こうして2006年12月、晴れて中小企業診断士試験に合格した。(2007年4月登録)
その後、小牧は総合技術担当として東日本顧客支援室に異動となる。客先での顧客支援業務の傍ら、中期経営計画の重要プロジェクト(商品評価プロジェクト)のメンバーとしてアサインされる。
「この時は重要顧客を担当していましたが、私が診断士資格を持っていることを知っていた理解のある上司が商品評価プロジェクトに誘ってくれました。商品評価プロジェクトは、営業利益ベースで商品の損益を評価するという活動で、いうなればアシストの取扱い商品の採算性管理です。コンピュータがメインフレームからオープン系にシフトしたこともあり、お客様の求める商品は多岐に渡るため、必然的にアシストの取扱い商品数は拡大する傾向にありました。お客様のご要望とはいえ商品にはライフサイクルがあり、赤字の商品をずっと続けることは企業経営にマイナスです。この不採算商品の適切なEXITを促すための基礎データを経営陣に提供するのが商品評価プロジェクトです。診断士の資格が参加条件であったわけではないのですが、見てくれている人は見てくれているんだと嬉しかったです。」と小牧はいう。
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