スマホの普及率が臨界値「16%」を超えた。スマホが今後、爆発的に普及した時、何が起こるのだろうか。
普及率23.6%
ディーツーコミュニケーションズの調査によれば、スマホの普及率が23.6%に達したようだ(http://www.d2c.co.jp/news/2012/20120418-1340.html)。同社が昨年、調査を行った時点での普及率が7.6%だから、この一年でどれだけの勢いで普及したかがよくわかる。今マーケットでこれほど急速に普及しているモノは、他にないだろう。
とはいえ、この調査結果に対しては、いささか「?」を感じないこともない。実感値でいえば、スマホの普及率はもっと高いと思われるからだ。例えば地下鉄に乗ったときに車内を見渡してみれば、どんな風景が目に入ってくるだろうか。少なくとも半分ぐらいの人が、スマホをいじっているように見える。
調査が行われたのは、今年2月のこと。エベレット・M・ロジャース『イノベーター理論』によれば、普及率の臨界値16%を超えると、一気にブームが盛り上がり需要が急増する。だとすれば、調査時期から約半年経った今は、スマホの急速な普及期に入っているのだろう。アーリーマジョリティーぐらいまでは、スマホユーザーとなっている可能性が高い。
スマホとガラケーの比較
では、もっとも身近なネット接続ツールが、ガラケーからスマホに変わると、何が起こるのだろうか。スマホとガラケーをごく簡単に比較すると下図のようになる。
とりあえず画面が大きくなり、動画を普通に見ることができる点で、ガラケーとは大きな差が付く。ガラケーでもワンセグなど動画対応をアピールするタイプはあったけれど(ワンセグって、結局どれぐらいの人が見ていたんだろう?)、動画を見るなら圧倒的にスマホが見やすい。
スマホでは広告も、単なるテキスト広告ではなく『リッチ広告』である。動画、リッチ広告が、24/365/30メディア(24時間365日30センチ位内にある)にバンバン配信される。これは、まったく新たな広告メディアが生まれた、と考えていい。この先、どんな広告が登場するのか。その広告が掲載されるサイトはどこか。Googleはどうするのか? Facebookの対応は? このあたりの動きは要注意だ。
アンドロイドの弱点といわれたバッテリーも、急速に進化しているようだ。そしてガラケーとは比べ物にならないぐらいの多機能を、スマホは備えている。あまりにいろんな機能がありすぎて、それをどんなビジネスに活用できるのかがわかっていないのが現状だろう。
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