企業は、自社サイトやブログ、またフェイスブックページ、ツイッターなどのインタラクティブなツールを用いて、ますます消費者・関係者と積極的な会話を行なうようになっていますね。 そこで、そもそも会話にはどんな機能があるのかを理解しておいたほうがいいでしょう。
会話には、次に示すように、大きくは4つの機能があります。
(会話の「目的」と言い換えてもいいでしょう)
1 説得する
2 説明する
3 心理的結合を深める
4 情緒的変化を与える
以下、簡単に解説します。
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1 説得する
相手が、自分の期待する行動をしてもらえるように働きかける会話です。
セールスパーソンの商談はもちろんですが、広告、販促などの様々な
マーケティングコミュニケーション
の最終目的は、最終的に相手に自社製品・サービスを購入してもらうことです。
したがって、マーケティングコミュニケーションとは「説得」である、と言い切ってもいいかも。
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2 説明する
相手がわかっていないこと、疑問を持っていることについて、理解してもらうための会話です。
例えば、自社がなんらかの不祥事を起こしたとき、第一に、現状を正しく理解してもらうことが重要ですね。
こうしたときは真摯な「説明」をまず行うわけです。さらに、謝罪して許し(受容)を求めるとしたら、「説得」の目的が加わります。
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3 心理的結合を深める
お互いの親密さを高めること、言い換えると、
心理的距離感
を縮めるための会話です。
企業としては、消費者に自社、あるいは自社製品・サービスに対する
「心理的ロイヤルティ」
を感じてもらい、リピート購入やクチコミを期待したいわけですから、この機能の活用も非常に重要ですね。
これには、2つのアプローチがあります。
まず、適切な問いかけをして、相手のことを深く理解することがあります。
そして、顧客データベースに個々のお客様の関心事、好き嫌いなどを蓄積し、活用することが理想ですね。
これは、相手に対して
「自己開示」(ありのままの気持ち、意見、評価などを伝えること)
を求めることだと言えます。
もうひとつのアプローチは、こちら側が「自己開示」をすることです。
企業人の立場でいえば、自社が大切にしている価値観や理念、思いなどを率直に伝えること。
ただし、宣伝っぽくなると、
「自己呈示」(自分の良さを伝えるためのプレゼンテーション)
になってしまうのでご注意!
ヒトは、お互いに相手のことを深く知れば知るほど、心理的距離感が縮まるものです。
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4 情緒的変化を与える
相手を楽しませたり、驚かせたり、喜ばせたり、感激させたりするための会話。
誰でも、面白い話や笑える話を聞かせてくれる人が好きですよね。
次のページまた、「ほめること」は、相手を喜ばせるために効果的な会話。
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2015.07.10
2015.07.24
有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー
これからは、顧客心理の的確な分析・解釈がビジネス成功の鍵を握る。 こう考えて、心理学とマーケティングの融合を目指す「マインドリーディング」を提唱しています。