「ソト×ナカ」の化学反応を(千葉県・金谷)

2014.04.17

ライフ・ソーシャル

「ソト×ナカ」の化学反応を(千葉県・金谷)

「地方創生のススメ」編集部 (東京過疎化プロジェクト)
合同会社RegionWire

2014年2月、全国の地域活性プレーヤーによるピッチイベント「FANCLUB」が開催された。お目当てのプレーヤーを目的に参加したのだが、話を聴いてみると取り組みはともかく“人”に共感が持てず、正直期待外れだった。しかしながらそれまでは存じなかったものの“想い”がひしひしと伝わってくるプレーヤーにも出会うことが出来た。 今回紹介するNPO法人KANAYA共同代表の金子愛さん、西田直人さんもそんな熱い“想い”の持ち主だった。

[インタビューバージョンは以下から] 広報・PR情報サイト「広報スタートアップのススメ」 http://www.pr-startup.com/

■外からの視点を取り入れるために

東京から特急に飛び乗り1時間、車窓には都会の雑踏とは180度異なる景色が広がっていた。

今回の舞台である金谷は市町村合併を繰り返して現在は富津市に属するが、以前は金谷村という一つの村だった。近隣には鋸山という山があり、そこでは良質な石が採れたため、採掘をはじめ運搬や販売など石に関わるさまざまな職業が存在し、50、60年前までは約3,000人の人口を有するなど長らく“石のまち”として栄えていた。

しかし時代とともに採石産業が年々衰退していくにしたがい、若い人が次々に都会へ出ていくようになり、それによって人口減少や高齢化が加速し、現在では約1,400名にまで半減してしまう結果に。そうしたなかでこの状況を何とか食い止めようと次第に住民の間で地域おこしの気運が高まり、そして2007年に地域おこしを取り組み始めることになった。

当初は地元住民のみで準備を進めてられてきた。しかしどうしてもその土地の人間だと当たり前になってしまい、その地域の魅力や良さになかなか気付けないことも多々あることから、外部視点を採り入れようという話になり、地主と共通の知人を介して2011年から加わったのが金子さんであり、西田さんだった。

金子さんは茨城県出身だが、小さい頃から地元を出たくて仕方がなく、大学進学をきっかけに上京したという。しかし地元へ友達を案内したときに「良いところだね」と言われたことをきっかけに、中にいては気づけなかった地元の良さに気付くとともに、もっと早く気付けなかったことに後悔すら感じるようになっていった。そこで就職後は地域活性にボランティアとして関わっていたが、もっと本格的に地域活性に取り組みたいと考えていたときに金谷の話が舞い込み、二つ返事で承諾した。

また西田さんは東京出身だが、東京生まれ・東京育ちということもあり、“田舎”という存在に幼いころから憧れを抱いていたという。また学生時代にボランティア活動に携わり、このような活動をきちんと事業として成立させたいという想いがあったこと、そして前職はデザイナーだったことから「デザイン×地域活性」の可能性を感じたことなど、さまざまな想いが絡み合って金谷の地域活性に参加することにした。

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