独自の「ホスピタリティ・ロジック」を開発された、プレディーカ・マネジメント代表取締役社長の石丸雄嗣さんに「ホスピタリティとは何か?」について解説していただきました。
独自の「ホスピタリティ・ロジック」を開発された、プレディーカ・マネジメント代表取締役社長の石丸雄嗣さんに「ホスピタリティとは何か?」について解説していただきました。
インタビューをまとめたものですので、「対話形式」でお伝えします。(石:石丸さん 松:松尾)
松:「ホスピタリティ」と「サービス」とは同じような意味合いを持つ言葉として受け止められているように思います。しかし、石丸さんが提唱されているホスピタリティのロジックから見ると、両者は違うものなんでしょうか?
石:全く違います。ホスピタリティとサービスは対義語の関係にあります。両極にある概念なんですよ。
松:そうなんですか!「ホスピタリティ」と「サービス」は似ているどころか、両極にある概念なんですね。今日は、石丸さんから、両者がどのように違うのか詳しくお聞きしたいと思いますが、その前にまず、ホスピタリティの「目的」や、「ホスピタリティとは何か」という基本的なところを教えてください。
石:ビジネスにおけるホスピタリティの目的は、ひとことで言えば「顧客」づくりです。ただ、私の言う「顧客」とは、単なる購入者という意味ではありません。「あなた(の会社)の製品・サービス(無形の便宜提供)を買いたい」と思ってくれているお客様のことです。お客様がそのように思ってくれているからこそ、結果として実際に自社の製品・サービスが売れることになります。
松:「あなた(の会社)から買いたい」というのは、企業に対するお客様のロイヤルティ(忠誠心)、すなわち「顧客ロイヤルティ」が強いということだと言えますか?
石:はい、そう言えます。ただし、ロイヤルティがあるという表現は、企業の立場でお客様を見たものですね。お客様自身が、ある企業や製品・サービスに対してロイヤルティがあると自覚しているわけではありません。
松:確かにそうですね。お客様としては、他の誰からでもなく「あなたから買いたい」と思っているだけ。そんなお客様の気持ちを企業側から説明すると「そのお客様のロイヤルティは強い」といった説明になるのですね。
石:ええ。そもそも製品・サービスは「売れる」のものではありませんよね。無理に売りつける「押し売り」は別として、基本的にはお客様が「買いたい」と思ったからこそ、財布を開いてお金を支払ってくれる。ホスピタリティ・ロジックにおいては、売ることを第一目的に置くのではなく、お客様が「あなたから買いたい」と思ってくれるようになることに取り組むのです。
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2020.05.12
2015.07.10
有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー
これからは、顧客心理の的確な分析・解釈がビジネス成功の鍵を握る。 こう考えて、心理学とマーケティングの融合を目指す「マインドリーディング」を提唱しています。