国会議員もガソリン代を「不適正」に請求していた、という記事を読んで、つらつら思ったこと。
1月13日朝日新聞社会面の、「ののちゃん」の隣の記事。
見出しは、
《公明・太田氏ら不適正請求 05年総選挙ガソリン代 伊藤元金融相も》
去年、地方議員さんで同様の例、ありましたよね。国語力検定ブログ2007年10月17日の記事でも取り上げました。
1日200リットル以上給油しましたー、って申請した地方議員さんがいたんだけど、それじゃリッター2キロも走ってないって、昔のアメ車で選挙運動してんのかよ、というお話でした。
今回の、たとえば太田さんの場合は、毎日同量の61.25リットル給油していた、ということでした。
リッター5キロで走ったとすると、走行距離は1日約300キロ。それを1日12時間の選挙運動時間で割ると、時速25キロで流していたことになります。
まあ、結構スピード出してる選挙カーだなあ、と思われるかもしれないけど、そんなに不自然ではない。
でも、太田さんの事務所では、本来は1台分だけ支給されるガソリン代を「伴走車の分も合わせて請求していた」ということで、全額返したそうです。
さて。この言い訳は、言い訳になっているでしょうか。
「リッター5キロなんてありえねーよ、もっと走るだろ。だとすると、1日の走行距離はもっとあったことになる。でも、そんなすっ飛ばしてる選挙カーもありえねーよ」という疑問に対しては、「いや、実は間違って伴走車の分も……」というのは、言い訳になりうる。
しかしですね。この記事を読んで、フツーの人が感じる不自然さっていうのは、選挙期間中、毎日小数点2ケタまでぴったり同じ量を給油、というところに起因するんじゃないでしょうか。そこに、「そんなのありえねーよ」と。
そうだとしたら、、「いや、実は間違って伴走車の分も……」というのは、何の言い訳にもなってませんね。
やはり、政治の世界では、「超」国語力がまかり通っているのかもしれない。
もう1つ。この記事中の、「不正」と「不適正」の使い分けも気になった。
記事中、地方議員さんについては、《地方選挙では各地で不正請求が相次いでいたが》とあるが、太田さんたちは、「不適正請求」であり、また「不適切な事務処理」である。
「不正」と、「不適正」または「不適切」との線引きは、どのあたりにあるんでしょうね。
個人的には、どれも「不正」でいいように思えるんですが。
※この記事は、国語力検定ブログ2008年1月13日の記事をもとにしています。
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