上司から行動を求められ、一生懸命に頑張る。 しかし成果は表れない。そしてまた行動する。 この負のサイクルにはまるビジネスマンは多い。なぜ行動して結果が追い付かないのか。
ビジネス・パーソン、特にマネージャーやリーダーと呼ばれている人は、結果に対して責任を持っている。
現場(チーム)に与えられた数字目標をクリアするかどうか、この点がもっとも大きな評価されるポイントとなるからだ。
毎日のように、上司からは進捗状況の報告を求められ、目標必達のプレッシャーが襲ってくる。毎日胃が痛い状況だろう。
営業部門は特に緊張感満載だ。会社の業績そのものの浮沈を握っており、その成績いかんで、株主への還元や社員の給与にまで影響を及ぼす。
よって、売上や利益が足りなければ、強烈に「何をするのか」を求められ、実施計画を報告し、メンバーに告げ、行動に移す。
そしてその行動が結果に結びつけばいいのだが、応急処置的な対応だったりすることも多く、その多くは結果が結びつかないことが多い。
こうした繰り返しは、企業のいたるところに見られる。
ほとんどの人が、ビジネスとは顧客のニーズに応えること、顧客の問題を解決することだということは頭でわかっている。
しかし、残念ながら、日々行っている仕事は、顧客のニーズに応えるものではそうそうなく、大半が上司やさらに上の上層部のニーズに応えるものだ。
だから、行動を考えるにあたって、自社の商品が流通する、あるいは使用される段階におけるニーズや課題に関して議論されることはほとんどない。議論されるのは、何をして、いくらの数字の改善が見込めそうかという一点だ。
果たして、我々ビジネス・パーソンは、こうした「何をするのか」にばかり焦点をあてて、結果をコントロールすることができるのだろうか。
期初には、前例があって、チャネルがしっかりしている分野においては、当然、施策や戦略、ソリューションは実行済みのはずで、それに対してはそこそこの結果も出ているだろう。
当然、マーケティングの世界は、レスポンス、コンバージョンの率計算から成り立っている。想定レスポンスと投入コストの費用対効果によって施策が選択される、と誰でも思っているが、実際のところ、責任を持って戦略や施策を選択するマネージャーやリーダーは、特に中小企業においては少ない。
もちろん、すでに経験のある施策や安定したコンバージョンを出すメディアや施策はある程度の結果を想定することはできるだろうが、マーケッターの方々が感じる変化感は、私が言うまでもなく、半端ではない。
問題は、そうした想定される実行済みのソリューションや施策を行ったあとに、売上不足や利益不足の問題が起きることだ。
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