いよいよ2017年度の新卒採用の時期となりました。採用担当者の方は、「いよいよ始まった」というお気持ちが強いのではないでしょうか。
企業の求人意欲はまだまだ高く、求人倍率が大きく下がることはないと見られていますので、大手のナビに掲載した場合、約10,000社がライバルとなります。
その中で、学生に発見され、エントリーをしてもらうためには、単なる情報の羅列ではなく、「いかに応募したい気持ちにさせるか」を考え、拘り抜いたコンテンツにすることが重要です。
以前
「仮にあなたが面接官であった場合、応募者から『御社の魅力は何ですか?』
と聞かれた場合、どのように答えますか?」と記載しました。
すぐに答えられる状態になられましたか。返答に困る方にお勧めなのは、複数人で自社の魅力を書き出すという方法です。
具体的には、ある程度の大きさのポストイットを用意し、一緒に考えるメンバーに15枚程度渡します。そして、1枚につき1つ自社の魅力を書いていただきます。
ここでのポイントは、良いアイデアを出そうとせず、とにかく数を出すことです。
各自の手持ちのポストイットが無くなったら、次はグループワークを行います。
一人ずつ書いた内容を発表し、似たもの同士をグルーピングしていきます。
模造紙などに貼っていくのがお勧めです。一緒に考えるメンバーは、新人と中途の社歴の浅い方を混ぜることをお勧めします。新人ばかりでは、他社との比較がしづらいですし、ベテランは今あるものが当たり前になっているので、魅力と感じづらいためです。
このようにして書き出した自社の魅力を、どのような文言にすればより学生に分かり易く、伝わり易いのかを考え、フレーズにしたうえで、就職サイトの文面に入れていきましょう。
ただし、以前もお伝えしましたが、アピールポイントが総花的になってしまうと焦点がぼやけ、求めるターゲット層にメッセージが届かなかったり、本来のターゲットでない応募者が増え、採用活動の生産性が低くなってしまったりすることもあります。
自社の強みを改めて棚卸することで、「他社にはない、キラッと光る独自性のある魅力」に絞り、重点的にアピールするのがポイントです。
執筆者:南野 真彦
人事戦略研究所 コンサルタント
大学卒業後、人材サービス会社においてクライアントの採用支援に従事。その後、人事コンサルティング会社にて、中小・ベンチャー企業の組織活性化のための、人材採用や若手の教育、人事制度策定などに尽力。株式会社新経営サービス入社後は、人事評価・賃金制度の構築や運用だけでなく、組織・人事面における幅広い手法を用いた組織開発コンサルティングを行っている。複数の採用現場での経験を活かした、人材採用の企画やオペレーションの設計には定評がある。
関連記事
2010.03.20
2015.12.13