マーケティングメトリックス:評価指標とは?

2008.11.26

営業・マーケティング

マーケティングメトリックス:評価指標とは?

松尾 順
有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー

「マーケティングメトリックス」とは、 マーケティング施策の効果や効率を定量的に、 すなわち「数字」で把握するための仕組みです。

マーケティングメトリックスの運用は基本的には、

・マーケティング施策の目的や内容に基づき、
・最適な「評価指標」を選択し、
・その「評価指標」の算出に必要なデータを収集し、
・収集したデータを元に「評価指標」を算出、
・施策の効果・効率の検証を行う

という手順を踏みます。

さて、マーケティングメトリックスにおいて
最も重要なのは、

「評価指標」

の取り扱いです。

評価指標は、英語では

“Performance Indicator(s)”

と表します。

確実に把握しておくべき重要な評価指標のことを

“KPI”- Key Performance Indicator(s)-

と呼ぶのはご存知の方も多いと思いいます。

この評価指標ですが、
大きくは次の2つに分けて考えます。

・ゴール指標
・中間指標

「ゴール指標」は、「最終指標」とも言います。

マーケティング施策の最終(究極)の目的・目標
への到達度合いを評価するための指標です。

マーケティング施策の最終(究極)の目的は、
結局のところ、売上や利益ですよね。

したがって、ゴール指標は、多くの場合、

販売数、利益額、顧客獲得数、ROI(Return On Investment)

といった

「金銭的な成果」

に直結するものが選ばれます。

ゴール指標は、

マーケティング施策全体

を総合的に評価するものです。

ですから、

・施策のどこが良かったのか?

逆に、

・どこに問題があったのか?

についての推察を行って仮説を立て、
施策内容を改善するためにはあまり役立ちません。

なぜなら、文字通り施策の

「最終結果」

しか把握していないからです。

そこで、ゴール指標に到達するまでの前段階で、
顧客が起こした行動や心理の変化を把握する指標が
必要です。

それが

「中間指標」

です。

ゴール指標に‘先行’する指標であるため、

「先行指標」

と呼ぶこともあります。

ECサイトの例でゴール指標と中間指標をご説明しましょう。

・最終指標

以下のような数値が最終指標として選択されることが
多いでしょう。

 -販売額
 -利益額
 -販売数
 -新規購入者数
 -再購入者数
 -コンバージョン率(購入者数/サイト訪問者数)

・中間指標

顧客が当該ECサイトで購入する前段階の行動を把握します。
例えば次のようなものです。

 -購入中断率(カートに入れたのに購入に至らなかった割合)
 -滞在時間(商品に対する関心度や理解度を表すと考える)
 -サイト訪問者数
 -ネット広告閲覧数
 -ネット広告クリック数
 -検索エンジンからの来訪者数

マーケティングメトリックスを実施するに当たっては、
多数存在する最終指標や中間指標の中から、前述したように、

マーケティング施策の目的や内容に即した指標

を適切に選択し、指標相互の関係性を把握し、
体系化しておく必要があります。

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松尾 順

有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー

これからは、顧客心理の的確な分析・解釈がビジネス成功の鍵を握る。 こう考えて、心理学とマーケティングの融合を目指す「マインドリーディング」を提唱しています。

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