前回に続いて、ファシリテーションのお話、、、 ファシリテーションの構造を、 1.ビフォア(ミーティングデザイン) 2.オープニング(意識醸成/共有) 3.インタラクション(拡散プロセス・収束プロセス) 4.クロージング(合意形成) と捉え、前回は、 「ビフォア」→「オープニング」→「拡散プロセス」 をカバーしました。 今回は、 「収束プロセス」と「必要スキル」→「クロージング」 です。
■収束プロセス
ここでは、収束プロセスを「構造化」と「メッセージ化」に
分化して考えてみます。
構造化のプロセスとしては、類似情報をグルーピングし、
それぞれの情報を相互意味付けします。
<意味付けのパターン>
私は、
・原因/結果
・目的/手段
・結論/根拠
・全体/構成要素
・抽象概念/具体
・上位概念/下位
などを用いることが多いですね。
そして、メッセージ化にあたっては、
結論を出すための材料を見出す作業とでも言いましょうか、、、
よくあるのは「評価」ですね。
評価を通じて、重要なものを見出し、結論につなげていくイメージ。
<評価方法>
これも様々なものがありますが、
・Pros/Cons分析
・特性分析
・インパクト分析
・コントローラブル分析
などが用いられます。
■ファシリテータのスキル
<質問力>
ここまでのプロセスを通じて、
ファシリテータに求められるスキルってなんでしょうね?
私は、とても重要なスキルは「質問力」だと思うのですよ。
質問力は、拡散のための視点提供にも有効ですし、
収束のための掘り下げにも効果を発揮します。
この質問力は皆さん興味関心があるようで、
今後の仕事塾のテーマにしてほしいというご要望までいただきました。(汗)
ま、一般に
・オープンクエスチョン/クローズドクエスチョン
・Why?/So What?/How?
・示唆質問(仮説に導く質問)
などが有効だと考えられますね。
<イシューコントロール>
議論が白熱すると、そもそも「今、何を議論しているんだっけ?」と
いうことってありませんか?
意外とイシューの混乱、平行線、ループが起こることは珍しくありません。
そんな時にこそ、ファシリテータは冷静になって、
「論点ガイドライン」に立ち返りましょうね。
この「論点ガイドライン」を、常にメンバーの見えるところに
掲示しておくことも有効です。
弊社では、ホワイトボードの片隅に「論点ガイドライン」を書いた状態で、
会議を進めています。
<コンフリクトマネジメント>
そもそも意見の対立は悪いことではないのですが、それが長引くと
議事進行に弊害となるだけでなく、感情の対立に進展し、
それがミーティングの大きな障害になることすらあります。
できるだけ早期に解決しておきたいですね。
そんな時には、一旦ファシリテータが引き取って、
「Aさんの主張は○○、Bさんの主張は××ということですね」
と、一旦意見を整理したうえで、対立の原因を見極めましょう。
前提条件、仮説、立場の違いなどが原因になっている場合、
その場では解決しないことが多いので、
一旦両案併記し、棚上げするのも一案です。
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2009.01.30
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