高等学校の新学習指導要領が9日発表されました。 「これで学力低下に歯止めがかかる!」 …少し安易な発想ではないですかね。 過去の検証から新しい施策を考察することは大切です。「ゆとり教育」「脱ゆとり」、教育に携わる自分なりの視点で。
本投稿記事は、毎日更新中のZ会ブログ
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の話題を元に、本サイトの読者層に合わせた形で修正しております。
高等学校の新学習指導要領が9日発表されました。
Yahoo!のトップページトピックスにも掲載された大切なニュースですので、様々なマスメディアの見出しとともに、リンクさせていただきます。
新しい高等学校学習指導要領及び特別支援学校学習指導要領の公示について(文部科学省)
http://www.mext.go.jp/b_menu/daijin/detail/1251810.htm
高校も脱ゆとり、指導要領を告示 文科省(日本経済新聞)
http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20090309AT1G0701I08032009.html
高校新学習指導要領、9日付の官報で告示(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/news/20090309-OYT8T00269.htm
「英語の授業は英語で」 高校の改訂指導要領を告示 (朝日新聞)
http://www.asahi.com/national/update/0308/TKY200903080142.html
文科省:高校の新指導要領、きょう告示 「ゆとり」見直し完了(毎日新聞)
http://mainichi.jp/life/edu/news/20090309ddm041010132000c.html
ゆとり教育修正の指導要領告示 高校、10年度に先行実施(47NEWS)
http://www.47news.jp/CN/200903/CN2009030801000590.html
「脱ゆとり」「ゆとり見直し」「ゆとり教育修正」などの言葉が見出しとして使われていますし、それまでの路線を“脱”、“見直し”、“修正”、することそのものは間違いありません。
しかし「これで学力低下に歯止めがかかる~」と安心してはいけません。
もっとも「学力低下はゆとり教育のせい」とする根拠を自ら検証できていない(というより、しようとしない、という方が正しいでしょうか)のに、批判を繰り返す人もよろしくないとは思いますので、「ゆとり教育が学力低下を招いた」という意見において推察される根拠をまとめてみると、
・現在の学習指導要領が「ミニマム・リクワイアメント」性、つまり「これだけは知っておいて欲しい」という内容だけまとめた、という性格を強く持っており、かつ、指導要領の表現の中に「~を教えるだけにとどめる」「~までは触れない」という言葉が多用された。
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検証「ゆとり教育」
2009.03.11
2009.03.11