「自分のやりたい理想の仕事がわからない」 こんな悩みを訴える社会人の方に対して、 次のような質問を投げかける場合があります。
「では、あなたが絶対にやりたくないと思う仕事を
挙げてみてください。
そして、なぜ、その仕事をやりたくないと感じるのか、
その理由を考えてみましょう!」
「やりたい仕事」を挙げるのは難しい人でも、
「やりたくない仕事」は結構簡単に思いつけるものです。
しかも、なぜその仕事がいやなのか考えてもらうと、
例えば、
「決まりきった業務の繰り返しのように思うから」
「孤独に作業する仕事だから」
などと、やりたくない理由も明確に示せます。
そして、上記のような「やりたくない理由」とは
「真逆にある理由」に当てはまるような仕事が、
その人のやりたい、理想の仕事に近いことが多いのです。
このように、
なんらかの理想像を描くには、
まず理想でないものを描くように、
対極にあるものをイメージしながら対象物に
焦点を当てていく方法を
「対極視点法」
と早稲田大学ラグビー蹴球部監督、
中竹竜二さんは呼んでいるそうです。
わかりやすいネーミングですよね。
僭越ながら私も、
冒頭に示したキャリアに関する質問のような
テクニックのことを今後は
「対極視点法」
と呼ばせてもらおうと思います。
さて、中竹さんは、
『リーダーシップからフォロワーシップ』
の中で、
理想のリーダー像を考えるに当たって、
対極視点法を活用し、
「最悪なリーダー像」
を極力避けるという発想を提案しています。
そこで、具体的な「ダメリーダー像」として、
日経プラスワンが実施した
「働きにくかったり、愛想を尽かした上司や先輩」
についての以下のようなアンケート
調査結果を示しています。
1位:言うことや指示がコロコロ変わる
2位:強いものには弱く、弱いものには強い
3位:大事な局面で責任逃れ
4位:感情的で気分屋
5位:失敗を部下のせいにする
6位:上司自身が仕事ができない
7位:部下の手柄を持っていく
8位:部下指導をしない
9位:決断力がない
10位:無責任に部下に投げる
「あーいるいるこんな上司、先輩!」
と思った方も多いでしょうね。
私は、自分自身がこんな上司、先輩だったかもしれない
と反省(今さら遅いですが・・・)しきりです。
中竹さんは、上記の調査結果は、
ひとことでは、
「ダメな上司は、言動にブレがある」
と集約できるとし、
こうしたダメリーダー像に
自分がならないようにすれば、
理想のリーダー像に近づけるのではないか、
またそこまで言うのは語弊があるとしたら、
理想のリーダーの条件は、
「どんな状況でも、ブレないこと」
と最低限言い切ることができるのではないか
と言っています。
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2009.04.09
2009.06.28
有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー
これからは、顧客心理の的確な分析・解釈がビジネス成功の鍵を握る。 こう考えて、心理学とマーケティングの融合を目指す「マインドリーディング」を提唱しています。