仕事帰りについつい毎日立ち寄ってしまうコンビニ。そこではいつも新しい発見がある。そう、コンビニは発見するための視点を持っていれば、とっても面白い所なのだ。
あなたはコンビニに入るとどんな行動を取るだろうか。雑誌の棚を物色して、パラパラと何誌かをめくってみる。お酒か清涼飲料を買い物カゴに放り込んで、ちょっとおつまみか、お菓子を選んで、明日食べるパンと牛乳もカゴに入れる。そしてレジへ。
さて、その一連の行動の中で、何か発見はあっただろうか。
コンビニでの毎日の買い物で、自分では無意識に決まり切った行動を取っていないだろうか。決まった商品を買う。選ぶにしても、ほぼ選択肢は決まっていて、その中の一つを手に取る。もしかすると、ローテーションしているだけかも知れない。
あなたは、いくつもの商品をスルーしているわけだが、なぜ、スルーしているのか。それは、その商品に対するニーズを持っていない。または、その商品のターゲットではないからだろう。だとすれば、自分が買おうと思わなかった、自分がターゲットではない商品のことをあれこれ考えてみるのは面白くないだろうか。
アルコール飲料の棚で、あなたはビールを買ったとしよう。低アルコールのカクテルのたぐいはスルーした。ナゼ?自分がビールを選択した理由を考えてみよう。それは比較的簡単に自分なりの理由が思いつくだろう。
では、次に、ビールを買わずに甘そうなカクテルを買う人はどんな人で、どんな理由で買っているのかを考えてみよう。
低アルコールでも、アルコールなので、お酒を飲む人であることは間違いない。でも、なぜ、低アルコールでないとダメなのか?お酒が弱いから?それともあまり酔っぱらいたくないから?
なぜ甘い味付けがいいのか?甘い物好きなのか?ジュース感覚で飲みたいから?
ここまで考えて、何となくわかってきたら、あなたはその商品のターゲットとKBF(Key Buying Factor=購入主要因)が読み取れたことになる。
では、そのカクテルはどんな魅力をアピールしているのか。もし、カクテルのテレビCMを思い出したら、併せて考えてみよう。ビールなどの他のカテゴリーの商品に対して。また、同じカテゴリーの競合商品に対して。
その商品の差別化ポイントと、魅力の打ち出し方がわかれば、それはポジショニングを読み取ったことになる。
ほかに何か、その商品で気になる所がないかも探ってみよう。価格的にはどうか。棚のフェイスはどれくらいおさえられているか。何か、ベタ付けで景品がついていたりしないか。製品(Product)以外の3つのP(Price・Place・Promotion)に工夫をしていないか確認しよう。
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2015.07.17
2009.10.31
有限会社金森マーケティング事務所 取締役
コンサルタントと講師業の二足のわらじを履く立場を活かし、「現場で起きていること」を見抜き、それをわかりやすい「フレームワーク」で読み解いていきます。このサイトでは、顧客者視点のマーケティングを軸足に、世の中の様々な事象を切り取りるコラムを執筆していきます。