クライアントが請負先に言う、「こうした方がいいんじゃないか」という発言。 恐らく8割以上は、「そうしない方がいい」です。 意見は自由に言っても構わないですが、感想・提案レベルのものが請負先の仕事に影響するまでの強制感を持たせては、最終成果物がいいものになりません。
◆本投稿記事は、毎日更新中のZ会ブログ
http://www.zkaiblog.com/histaff/
の話題を元に、本サイトの読者層に合わせた形で修正しております。
今、とある小さな代理店、Web制作会社、システム会社、そしてZ会(というか、僕1人がZ会から参加)とで、とあるサイトの開発を進めています。
毎週2、3回のペースで、3、4時間の会議をしているのですが、
これがとっても気持ちいい(脳は疲れるけれど。笑)
一言で言うならば、役割分担がしっかりできており、みんながそれぞれの役割を尊重しているところがポイントなんだと思います。
クライアントである僕、企画を出し流れを作る代理店、デザインを考える制作会社、機能を考えるシステム会社…僕を除き(笑)、みんな、「プロ」としての仕事をしっかりしてくれています。
加えて、それぞれの役割の橋渡しをする際に、みんなで共通言語を作ろうとしている姿勢が素敵なんです。
得てしてそれぞれの道の「プロ」だけに通用する言語(「感覚的な言語」を含めて)は相手の捉え方と違っているものですよね。
だから本企画のメンバーは、「自分の理解と他人の理解は違う」を前提に、理解をすり合わせるためのコミュニケーションをしっかりとっています。
時間はかかるんですけど、後でお互いの理解が違っていてアウトプットが問題になり、問題の修正をするために時間を費やすよりずっと短い時間ですんでいると思います。
さて。僕はクライアント側の立場なわけですけど…
世の数多のクライアントの噂話(?)を聞いて思うのは、クライアントの役割を履き違えている人が、なんともまあ多いということ。
クライアントと請負先の役割。
「請け負った側は“判断”をし、クライアントは“決断”をすること。」
これに尽きます。
判断は、今まで培った知見・経験を元にメリットデメリットを論理的に考え、一つの見解を示すこと。
決断は、論理で導き出された様々な要因を鑑み、論理を超えた感情・直感などでばしっと決定すること。
そう…クライアントの大事な仕事は「決断」なんです。
ところが世の多くのクライアント。
今までの知見・経験から、一般的・普遍的なメリットデメリットに余り触れることなく、他からみると「主観」(しかし本人は「客観的な視点」と思っていること)領域で細かなことまで“判断”しようとしすぎています。
Web制作でいうならば、表層的なデザインへの拘りなどがそうですね。
これはオシャレだとか、これはダサイとか、これはシンプルというのではなく無味乾燥というんだよ、とか…。
意見を述べるのを悪いとはいいませんが、この意見を“判断”として、議論の俎上で「変えられない絶対的な要素」で扱ってはいけません。それこそ「絶対に」。
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