このところ、 「広告の役割がよくわからなくなってきた・・・」 と感じていらっしゃる方はいませんか?
私はそうです。
近年、広告の役割が曖昧模糊としてきた背景には、
おそらく、インターネットの登場があるのではないか
と思っています。
インターネットを活用すれば、
広告、広報、販売促進、販売、アフターサービス
など、ほぼあらゆる企業のマーケティング活動を
継ぎ目なく行うことができます。
このため、広告とそれ以外のマーケティング活動
との境目が不明確になってきたのです。
また、インターネットは、企業が
「見込客・顧客とのダイレクトなコミュニケーション」
を容易に行うことができるため、
「売ること」
に短絡的につなげようとする傾向が
強くなっています。
もちろん、「広告」も、
「販売(=収益)」が最終ゴールです。
しかし、従来、売りに直接つなげることを
狙いとしたマーケティング活動は
(狭義の)「販売促進」
と呼んできました。
広告の直接目的を「販売」だけと考えるのであれば、
従来の「販売促進」と言葉を使い分ける意味がありません。
このように、インターネット以降、
広告の役割がよくわからなくなってきている現状が、
企業の広告予算の削減にも影響を与えているのでは
ないでしょうか。
そこで、今回は広告の役割や機能をすっきりと
整理する上で役に立つ「枠組み」をご紹介したいと
思います。
この枠組みは、
「広告リレーション理論」
と呼ばれています。
東海大学文学部広報メディア学科教授の
小泉眞人氏が提唱されているものです。
さて当理論では、広告の主な役割として
以下の3つがあるとしています。
・プロモーション
・コミュニケーション
・リレーション
この3つの違いについては、
小泉氏も示している次のようなたとえを
用いた説明がわかりやすいでしょう。
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・プロモーション
ボールの壁投げのようなもの
一方的に伝えること(情報提供)を通じて、
「認知・説得」
を行うことが目的
・コミュニケーション
キャッチボールのようなもの
主体は「相手」であり、
双方向に伝え合うこと(情報交換)を通じて
「理解・共感」
を得ることが目的
・リレーション
キャッチボールを継続することで、
「絆」を深めていくようなもの
主体は「両者」であり、
継続的な情報交換を通じて、
「相互の信頼」
を得ることが目的。
(一部、松尾が表現を変えています)
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2009.10.30
2009.11.17
有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー
これからは、顧客心理の的確な分析・解釈がビジネス成功の鍵を握る。 こう考えて、心理学とマーケティングの融合を目指す「マインドリーディング」を提唱しています。