テンション高いのは菓子業界だけ?女子中学生「友チョコ」の実情

2010.02.13

営業・マーケティング

テンション高いのは菓子業界だけ?女子中学生「友チョコ」の実情

片桐 かほり

今や女子中学生の94パーセントは経験しているという友チョコ。 一見盛り上がっているかのような彼女達の友チョコ事情にスポットを当てて考察してみることにした。

友チョコというと、微笑ましく楽しいものだと思い勝ちだが、実際のところはどうも違うようだ。

まず友チョコ交換までの女子中学生のプロセスをご紹介する。

1) 気の会う友人を選んで、お互いに「交換確約」を取る。
2) 材料選び
3) せっせと友チョコ作り
4) バレンタインデーに交換する

ここで注意しなければならないのは、「手作り派」が大多数ということである。
その理由は、やはり市販商品を渡すだけでは味気なく、気持ちがこもっていないかのように取られることを避けたいだめであるらしい。

日頃から手作りが好きな女子は別として、皆が皆、嬉々として友チョコ作りを楽しんでいる訳ではないのだ。

実は作るのが少々面倒だ、と思いながら作り始めたところ、案外ノッてきて本気で作り出すというパターンが多い。

相手が手作りっぽいなら自分は市販商品を渡すわけにはいかない。

そこは自分も手作りで。

市販商品の人もいるかも知れないが、手作りで統一しておくと何かと安心なのだ。

また去年友チョコを渡した人には余程のことがない限り、今年も友チョコ相手と考える。
特に喧嘩もしていないのに外してしまうと角が立つというものだ。

もちろんお互い「交換確約」は取る。

あれ、これってアレと似ていませんか?

そう、年賀状です。
去年頂いた方には今年も出しておいたほうが無難。
そしていつも凝った年賀状をくれる相手なら、他の人より余分に一行「新年の言葉」を足しておく、など気を遣ったりする。

一年の始まりの大事な年賀状は、意外と細かい気遣いが添えられているものである。

女子中生が自ら足を踏み入れてしまった「友チョコ」の世界は、年賀状と同様に、気の遣い合うところがある。

こういった流れで毎年徐々に数が増えていく友チョコ。

もう大概にしたらどう?

と声を掛けたくなりますが、そうはいかない「友チョコ」事情。
大事な社交の一環として既に浸透してしまったようだ。

従来の「本命チョコ」に「義理チョコ」が加わり、更に「友チョコ」ができた。
そのうち「親孝行チョコ」、「敬老チョコ」、「第2本命チョコ」など沢山のカテゴリーができ、菓子業界は新商品企画にテンテコマイになりながらもニンマリするのだろうか。

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