ソフトウェア・パッケージ屋のアシストで、オリジナル・ブランド商品、「監査れポータル」を商品化した西日本支社 重松に、どうやってオリジナル商品を生み出したのか、そのプロセスについて聞いた。
■せちがらい世の中
せちがらい世の中とはよく言ったもので、「個人情報保護」や「セキュリティ対策」「内部統制」などの対応を見ていると、ビジネスマンから家庭の主婦まで、私達の生活は、少し前では考えられないほど面倒で細かい手続きやルールに縛られた状況になっている。
例えば以前は、お昼になると、オフィス内に保険のセールスが自由に入ってきて社員に勧誘活動をしていたのに、今では、セキュリティが厳しくて、宅急便の配達員も、社員がついていないとオフィス内には入れない。また社員も、何種類ものパスワードを入力しなければ、業務を開始できない。パスワードを何度か間違えようものなら、ロックアウトされ、自分のパソコンでさえ使えなくなる。首からさげるカードを忘れてトイレに行こうものなら、廊下に閉め出されてしまう始末。
ソフトウェア販売会社の社長でありながら、「性善説」を良しとし「内部統制」など必要ないと公言してはばからない弊社トッテンなどは、関係者がこうした対応に必死になっている横で、どこまで徹底できるのかと笑っている。
■なぜ統制?
トッテンのように「性善説」で済ませられればよいのだが、上場企業の関係者は、2006年の金融商品取引法(いわゆるJ-SOX法)成立前夜の2005年頃は、笑ってなどいられない状況だった。猫も杓子も「J-SOX」対応で、まるで「狂騒曲」のような様相を呈していた。「内部統制」という言葉を冠したセミナーはどこも満席。Webコンテンツや各種雑誌の記事にも、「J-SOX」「内部統制」という言葉が躍った。
そもそも、なぜこんな面倒な法律が制定されたのだろうか。アメリカのエンロンやワールドコムに端を発した「粉飾決済」の多発によって株価が低迷し、その株式市場への信頼を取り戻すために、不正を防止する仕組み、すなわち「内部統制」が必要となった、ということらしい。盲目的なアメリカ信奉者である日本のこと、アメリカ版SOX法が基になっているのは言うまでもない。
しかし、アメリカ版が基になっていようがなかろうが、法律は法律。ビジネスを進める上で、法律を守るのは基本的事項。対応するしかない。
そのような切羽詰まった状況の中、当時の現場担当者たちは、「J-SOX対応で内部統制?でも何をどう進めれば良いのだろう」と暗中模索の状況だった。
■J-SOX法「狂騒曲」は、ビジネスにとっては蜜の味
そうした状況は、ソフトウェア販売会社の「アシスト」も同じ。内部統制の周りには、ビジネス・チャンスが潜んでいるはず。しかし、何をどう進めてよいのか、皆目検討がつかない状態だった。
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株式会社アシスト
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