やると決めたことにきちんと取り掛かるのが「着手力」。自分のミッションを毎日穴が開くほど見つめ暗誦できるようになろう。
■□■ 三日坊主の誘惑 ■□■
時間管理の原理原則は、一言で言うと「最も重要なことを実行する」ことにつきます。
誰しも「三日坊主の誘惑」と戦わざるをえません。
夢や将来計画や目標といった類いのことは、それが大きければ大きいほど、そのための取り組みから逃げ出したくなる性質があります。
実現が難しいから夢なのであり、向上したいから将来計画や目標を立てるわけですから、少しも勇気と努力を発揮せずに達成できるものは何もないわけです。
また、不思議と今はこんなに忙しくても、来週や再来週、あるいは来月や再来月になると、課題の多くが消えていて、今より楽になっていて、本来やりたいことが絶対できると思い込みます。この将来に行くほど時間が自由になると思い込む性質も、先送り体質の原因になります。
「今日は大変でしょう?明日からにすれば」
「コツコツ頑張っても何ももらえませんよ」
「色々なことが片付く来月から始めたらどうですか」
これは誰であろう心の中のもう一人の自分が三日坊主の誘惑の犯人です。
■□■ ミッションは毎日確認するもの ■□■
着手力とは、やると決意したことに、ちゃんと取り掛かる力のこと。
着手力の発揮ができない理由は色々考えられます。
・単なる怠け心
・目の前の仕事(第一領域)におわれて余裕をなくしている
・そもそもやろうと決めたことへの決意が弱く、本気じゃなかった。
等々。
「時間の使い方」というような言い方をして、時間をコントロールしようとやっきとなりますが、結局のところコントロールしなくてはならないのは、時間そのものではなく、それを「使う」自分自身だということです。
私は着手力の発揮ができない最も大きな理由は、以前にも書いた「目的の力」が弱いことだと思っています。
とにもかくにも、やるべきことは、会社レベル、部署レベル、個人レベルの理念や、ミッションステートメントを毎日確認することです。
毎日穴が空くほど見つめ、暗誦できるレベルにすることはビジネスマンの義務だと私は思っています。
すべての仕事や活動はそこから始まると思っています。
①個人のミッションステートメント
今野誠一個人の生き方を行動レベルで明文化した『マングローブ的生き方の30サークル』
自分の部屋のデスクの前に貼ってあり、起床後、個人としての30個の生き方を確認します。
②家族のミッションステートメント
今野家(家族)としての生き方を定めた『今野家の3S-style』
毎朝、家を出る時、ご先祖様に線香をたむけつつ、確認します。
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今野 誠一
株式会社マングローブ 代表取締役社長
組織変革及びその担い手となる管理職の人材開発を強みとする「組織人事コンサルティング会社」を経営。 設立以来15年、組織変革コンサルタント、ファシリテーターとしてこれまでに約600社の組織変革に携わっている。