制約条件を嘆く人は、所詮、制約条件がなくても、自分の思う通りに物事を進められない人。 地方という制約条件を嘆く実例から、考えるヒントを。
先日、社内で、とある若手社員と話していました。
その社員が愚痴っぽくこう言います。
「三島にいると、情報のアンテナが低くなって…」
注)弊社のある三島市は、東京から新幹線で1時間の距離です。東京からの距離感は、高崎市や宇都宮市と同じくらいです。
僕の返事(教育的指導)。
「キミが成長する気ないからでしょ。プロのビジネスマンになってください」
注)やや実際のやり取りとは表現を変えています。
以前、「地方の商店、商売にがめつくなれ!」という記事
http://www.zkaiblog.com/histaff/4137
を書きましたが、ここで出てくる「地方の商店」と思っていること、考えていることはまったく同じ。
外の環境のせいにして、自ら情報が得られないこと、ついていけないことを嘆いているだけ。
裏にあるのはもちろん、「そこにいるだけ」で、情報が得られ、欲しいモノが買え、次の自分につながるヒントが得られ、ビジネスの緊張感が保てる「東京」という地と同じ環境が欲しい、というないものねだりの気持ち。
もういい年になったので(苦笑)、僕自身の経験に照らしてビシっといいます。若い人はまだまだ変われますから。
参)「地方の商店、商売にがめつくなれ!」に登場するお店は、今はもうありません(1年持たずに潰れました)。
首都圏とそれ以外の地域で違うのは、アンテナの高低ではなく、アンテナを立たせてくれる(外部環境がある)かどうか、だと思っています。
首都圏ではほっといても(情報その他への)アンテナが立つ。それ以外の地域では、受身の人には立ちません。
しかし、アンテナは自ら立てることもできます。
そして、自ら立てたアンテナは、立てられたアンテナよりもずっと頑丈です。
したがって、ある程度の積極性があれば、地方の人でもアンテナが立ち、加えて、立ったアンテナは首都圏在住の人よりも高くなるんです。
受身で立ったアンテナではないですから、本当に必要な情報にたどり着くスピードや感度はとても高い。
地方、という制約条件を言い訳にしてどーするんですか。
全然越えられない壁じゃないのに。
「制約条件を活かせ!馬路村の伝説」で登場する、馬路村の皆さんに笑われますよね。
一方、異業種交流会やセミナーなどは、首都圏の方が格段に開催回数が多いです。
「地方にいると、どうしても“出会う”機会が少なくなる…」これは分かります。
しかし、地方にいると、「“出会う”機会の活かそうとする意気込み」は圧倒的に高くなります。
…つまり、一回の交流会やセミナーに出席する時の選択眼(=「このセミナーは本当に自分が出た方がいいか?」と選別する芽)が肥えますし、実際に出席した時に得たことを実行しようとします。
「セミナーに出て自己満足して、ハイオシマイ」にはまずなりません。
#そのためにも、自らの業務領域に直結するかどうか微妙なものは、会社の出張ではなく、自腹でお金も時間も使って行った方がいいですね。会社の金だと、甘えが出ますから。
次のページ制約条件を嘆くか活かすか、あなた自身の問題です。
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