今夏、株式会社アシストは従業者全員が日常的に利用する社内のPC 950台について、OSをWindowsからUbuntu(ウブントゥ)へ全面移行した。
Ubuntu は、誰もが無償で利用できるオープンソースのLinuxカーネルをベースにしていて、デスクトップ版とサーバー版がある。コミュニティで開発されているUbuntuは、個人に限らず企業も無償で使え、用途も問わない。しかもOSとしての機能はWindowsにも引けを取らず、ワープロやメールソフトからサーバソフトウェア、プログラミングツールといったソフトウェアが含まれている。
アシストでは2006年から、オープンソースのオフィスソフトであるOpenOffice.orgの社内導入に取り組み、2007年2月には全社標準のオフィスソフトとして運用を開始した。OSについても、昨年6月から企業向けにUbuntuサポートサービスを開始したが、それにあわせて全従業員が利用する業務用PCもUbuntuへ移行することにしたのである。
このUbuntuへの移行プロジェクトにおいて活躍したのがサポートセンターの阿蛭(あびる)栄一だ。阿蛭は今年1月から、社外向けのUbuntuサポートサービスである「Ubuntu Advantage」のサポートを担当しはじめ、全従業員がUbuntuへ移行することになってからは社内のUbuntu PCのヘルプデスク業務も合わせて担当するようになった。
もともと別製品のサポートを担当していた阿蛭がUbuntuのサポートに異動したのは、社内でもLinuxなら阿蛭が詳しい、と白羽の矢が立ったためだ。阿蛭のコンピュータ歴は長く、使い始めたのは小学生の時だった。
「コンピュータとの出会いは4年生でした。YAMAHA製のMSXで、とにかく使い方を覚えたくて小学生向けのパソコン教室に通い詰めてすっかりハマり、高校、大学と情報系の専門学科に進学しました。Linuxは大学時代、同じアパートに住んでいた同級生が富士通のFM-TownsでLinuxを使っていたのでその存在を知りました。確かバージョンはまだ0.9ぐらいだったと思います。でも当時私が使っていたNEC PC-9801シリーズではLinuxの移植が不充分だったので、FreeBSD(98)という、別のオープンソースのUnixライクなOSを触って遊んでました。実際にLinuxを触るようになったのは、2000年にアシストに入社してOracleのサポートに配属になってからです」。2004年には阿蛭は自宅PCからWindowsを完全排除してLinuxに移行し、2007年からUbuntuを使ってきた。
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