現在TBS系列で放映されている「空飛ぶ広報室」の原作者である有川浩氏による、高知県庁の観光PRを描いた「県庁おもてなし課」が映画化されました。
実際映画は約2時間ということもあり、連続ドラマのように詳細にその仕事ぶりを描くわけではなく、あくまで娯楽作品として仕上がっていました。
(まあ大多数の人たちは娯楽作品として鑑賞するので、それはそれで至極当然ではありますが。)
とは言え、色々考えをめぐらすには良いきっかけになりました。
(以下ネタバレ注意)
■海、山、川と大自然に囲まれた高知県全域を、アウトドアのレジャーランドと見立てる。
→大自然しか無いが、逆に大自然しかないことを売りにする。
→一方で海・山・川といった大自然にあふれているのは高知県だけではありません。したがって単に「大自然」と謳うだけでなく、「ならでは」「だからこそ」つまり唯一無比にするためのストーリーや切り口など情報づくりが必要なことが分かります。
■「自分は高知県に生まれたから、高知県が好きなのは当たり前。でもそれだけだった。」
「高知県をPRするためには、ただ好きなだけでは駄目。
好きだからこそ、他の人にも知ってもらいたいし、
知ってもらうだけでなく魅力的に感じてほしいし、実際に来てもらって満足してもらいたい」
(主人公である高知県おもてなし課課員・掛水史貴のセリフから)
→広報・PRパーソンにも同様のことが言えると思います。
「自分が良いと思っている会社・サービスだからこそ、もっと多くの人に知ってもらいたいし、知ってもらうためだけでなくきちんと理解・共感してもらいたいし、そして実際に利用したり(=ユーザー)、一緒に働いたり(=入社、協業)しながら満足してもらいたい」
→そのうえで満足してもらえれば、他の人にも奨めることにつながっていくと思います。映画でも「トイレが汚いのを何とかしなくては」「飲食出来るところを用意しなくては」と、実際に来てもらってそして満足してもらうためにどうすれば良いかと思案しています。
「バズ戦略」「クチコミを広めるために」とあれこれ画策するのも良いですが、本質は「如何に満足してもらうことが出来るか」ということが、結果的に推奨へとつながっていく唯一且つ最大の取り組みだと思いますし、実際の“おもてなし課”においても、その部分に注力されているようです。
(参考:「ホンモノの“三代目・おもてなし課長”は女性でした!」http://www.attaka.or.jp/omotenashi/info/?id=652)
■県職員だけでなく、民間人だったり外部有識者だったりなど第三者を巻き込む
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2013.06.19
2013.06.26
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