2014.11.12
都会で積んだ経験を故郷で活かす「地方創生Uターン」のススメ
「地方創生のススメ」編集部 (東京過疎化プロジェクト)
合同会社RegionWire
最近では都会で身につけた経験やスキルを地元の活性化に役立てようとUターンしたり、東京と故郷にて二拠点展開したりする人材が現れ始めている。 そこで今回は「地方創生のススメ」にて取材してきた地域活性の取り組みの中から、そんな「地方創生Uターン」した5人の若者を紹介する。
高度経済成長期以降、地方から都会へ人口流出が加速した結果、現在では都会は過密化、地方は過疎化と両極端の課題に直面している。
政府では「地方創生本部」を立ち上げて、東京一極集中の解消、そして地域振興を進めようとしているが、そのとき国はあくまでサポート役に徹し、その地域を最も知り、そして最も愛する人間が主体者となって地域地域にあわせながら取り組まなくては、絵にかいた餅で終わってしまいかねないだろう。
そうしたなかで、従来は一度都会へ出てきたらそのまま定住してしまうケースがほとんどだったが、先日のダイヤモンド・オンライン(http://diamond.jp/articles/-/60145?page=3)での取材でも回答させてもらったが、最近では都会で身につけた経験やスキルを地元の活性化に役立てようとUターンしたり、東京と故郷にて二拠点展開したりする人材が現れ始めている。
そこで今回は「地方創生のススメ」(http://regionwire.comにて取材してきた地域活性の取り組みの中から、そんな「地方創生Uターン」した5人の若者を紹介する。
===故郷の強みを取り戻すべく(トラ男プロジェクト・武田昌大氏 / 秋田県北秋田市)===
トラ男プロジェクトのプロデューサーを務める武田昌大氏。彼は秋田県北秋田市で生まれ育ったが、小さい頃は秋田が正直嫌いで、早く田舎を離れたいと思いながら過ごしていたそうだ。そして大学進学で大阪へ、その後大学院進学をきっかけに東京に上京した。
(画像)トラ男プロデューサー・武田昌大氏(左)
昼間はモバイルコンテンツ会社やWEB制作会社などで働きながら夜間制の大学院に通い、その後ゲーム会社に転職してゲームプランナーを目指していたが、2010年正月に帰省したのが大きな転機となった。
高速バスで地元の町に降り立つと、都会とは180度異なる、まったく何もない風景に衝撃を受けた。嫌いで出たはずの故郷だったが、その故郷が元気を失っている。そのことに焦燥感を覚えた。そこで故郷のために何か出来ないだろうかと考えるようになり、色々調べていくうちに、秋田の強みは「農業」であることが分かった。
秋田県は田んぼの面積や米生産量は全国第3位、そして食料自給率は全国第2位とお米の一大産地だが、生産者は高齢化が進んでいて約7割が高齢者だ。今は何とかなっていても、この状態が続けば10年後、20年後にはお米を作る人たちがいなくなってしまう。そこで若手の農家を盛り上げるプロジェクトを立ち上げようと始めたのが「トラ男プロジェクト」だ。
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