旧江戸川をわたる送電線が切れたあの夏の事故をおぼえていますか。
今日は何の日 8月14日は首都圏大停電のあった日
今日は記念日ではなく8月14日の出来事をお届けします。
2006年8月14日の朝の通勤時間帯に、東京都心と横浜・川崎、浦安・市川までの広範囲にわたり、大規模な停電が発生しました。旧江戸川を航行していたクレーン船のアームが送電線に接触、切断したことにより、各地変電所が停止し、139万軒で停電が発生したという大事故でした。
ちょうど通勤途中で地下鉄に乗っていたので、当時のことはよく覚えています。まっくらな地下鉄の駅から出た地上が快晴でとても暑く、信号が消えた道路がどこか現実離れして見えました。電気が来ないと都市はこんな風になってしまうのだということを、ほぼ初めて経験した出来事でした。
列車も信号も止まることでまず交通網がダメージを受け、携帯電話は基地局の停止でつながりにくくなり、エレベーターに人が閉じ込められ、企業は業務停止を余儀なくされる。お盆休み中だったため電力供給量が少なく、1時間20分弱でほぼ復旧されましたが、その影響はかなり大きかったのです。けれど、それはやはり稀有な出来事でしかありませんでした。
今にして思えば、2011年東日本大震災が発生し「計画停電」を経験するまで、多くの人が電気とは安定供給されて当たり前のものだと信じて暮らしていたのだと、よくわかる出来事でした。
震災当時、あんなに喧伝されていた節電もいつしか人の口に上らなくなりました。それでも、電力はいつなんどきでも安定供給されるものではないのだと、今は思っているのではないでしょうか。
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