2015.10.21
労働者のキャリア形成は、会社が責任を負う時代に! キャリアコンサルタント国家資格化による影響は
HRレビュー 編集部
株式会社ビズリーチ
2016年4月より「キャリアコンサルタント」国家資格化が決定。すべての事業主が雇用者に対して、キャリアコンサルティングの機会確保を必要に応じて行うことが推奨されます。キャリアコンサルタント国家資格化による影響を考察しました。
2015年9月、キャリアコンサルタント国家資格化に関する法案(職業能力開発促進法)が可決、成立しました。これにより、2016年4月よりキャリアコンサルタントの国家資格が誕生することになり、企業は必要に応じて自社内にキャリアコンサルタントを配置し、社員のキャリア開発支援の機会を提供することが推奨されることとなりました。本法律のポイントは以下のとおりです。
【本法律のポイント】
- 国家試験に合格し、厚生労働省に登録された者のみが「キャリアコンサルタント」を名乗れるようになります
- キャリアコンサルティングの定義が明確化されます
- 事業主は雇用者に対して、キャリアコンサルティングの機会の確保その他の援助を必要に応じて行うこととされます
それでは、本法律によって具体的にどのような変化があるのか、考察していきます。
「キャリアコンサルタント」を名乗れるのは資格取得者だけに
まず「キャリアコンサルタント」は、登録制の創設(国家資格化)にともない、名称独占資格にも指定されたため、国家試験に合格した者以外は「キャリアコンサルタント」を名乗れなくなります。
これまでも、人材紹介会社を中心に「キャリアコンサルタント」という名称は使用されており、「キャリアカウンセラー」「キャリアアドバイザー」という名称も使用されていますが、「キャリアコンサルタント」に類似する名称を使用して仕事をすることはできなくなります。
資格取得後も5年ごとの更新によりコンサルタントとしての質を担保
キャリアコンサルタント試験は厚生労働大臣が所管します。厚生労働省が定める一定の実務の経験を有することが前提で、学科試験、実技試験などが設けられると見られています。また、合格後も5年ごとに更新する必要があり、質の高いコンサルティング能力の継続的な担保も考慮されています。
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事業主が労働者のキャリア形成に責任を持つ
法改正にあたっての指針として、事業主は「キャリアコンサルティングに関する専門的な知識および技能を有する者」や「キャリアコンサルティングの専門的サービスを提供する機関」を効果的に活用することが求められるようになりました。これが実現すると、労働者からは、国家試験に合格したキャリアコンサルタントから、一定以上の質の高いキャリアコンサルティングを受けられるようになります。
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