新入社員研修も一段落してきましたが、企業の人事部の皆さんとお話していて、こんな言葉が印象に残りました。 「大人だと思うととても疲れるので、ネクタイを締めた中学生だと思えば、なんとか我慢できる」(あ~・・・溜息)
「ネクタイを締めた中学生」
また、ある時は
「大学と企業の間に社会適応力養成学校(新卒向け職業訓練校)が本気で必要だ」と、その真情を語っていらっしゃいました。
このまま彼らを受け入れたところで、皆、うつ病になる。若手のうつ病は、精神的な弱さもあるが、そもそも仕事に対する姿勢やビジネスコミュニケーション力が真因であることが多い(このことはシュガー社員や植物系社員と同様です)。
さらに、現在の企業の受け入れ(OJT)力は低い。そもそも現場にじっくり人材を育てる余力がない(興味も薄い)。
その状況でとてつもなく手間のかかる人材を受け入れることは、
「都会育ちのひ弱な子供をアマゾンに一人旅させるようなもの」。
生き残って一人前になることの方が奇跡に近い。既に企業の人材育成は企業教育の範疇を超えています。
さて、どうしてこんなことになってしまったのでしょう?
多分、一番の問題は親学の欠如ではないでしょうか。
次に学校の先生たちの能力ではなく人間力の問題。
次に自覚なくダークな情報を流し続けるメディアの問題。
次に「・・・先生」と名のつく人の上に立つべき肩書きを持った人達の良識
そして、企業経営層の現状認識のズレ(社会状況に対する影響力の無自覚と組織状況の理解不足)
などなど、すべてが一朝一夕に改善できるものではないのかもしれない。
それでも、私達はやり続けなければならない。まさに国民総力戦です。
皆さん、まずは、身近な方々と話し合ってほしいのです。
「今よりもっと良い社会とはどのような社会か?」
「その社会を作るために明日から私達にできることは何か?」
「自分の部下や後輩として理想的な人材とはどんな人材か?」
「理想的な人材が育つために明日から私達にできることは何か?」
そして、行動しましょう!
もうすぐ、豊かな日本は終焉を迎えるでしょう。その時、日本に残る資源は人材だけです。世界から資源をかき集める努力も重要ですが、真の資源の再生に向き合わなければ、私達の未来は見えてきません。
そして、子供たちやお年寄りが世界の人たちに、自信を持って自慢できる国にしたいのです。
PS:同じような問題意識をお持ちの皆様。是非、コメントをお寄せください。
アクションラーニングソリューションズ
www.al-s.co.jp
家庭という真の学び舎
2008.06.24
2008.03.25
株式会社アクションラーニングソリューションズ 代表取締役 一般社団法人日本チームビルディング協会 代表理事
富士通、SIベンダー等において人事・人材開発部門の担当および人材開発部門責任者、事業会社の経営企画部門、KPMGコンサルティングの人事コンサルタントを経て、人材/組織開発コンサルタント。