愚者は経験から学ぶ。賢者は歴史から学ぶと言っていた経営者の方がいました。日本人は歴史は繰り返すという感覚というのがすごくありますが、同じ宇宙は繰り返しませんよね。
日本には四季があるせいか、春夏秋冬が繰り返す、そうすると、また同じ未来が出現してくれるという想いが強いように思います。
あと、仏教的には輪廻転生という考え方があります。ぐるぐる魂はめぐる。同じような一生を繰り返すイメージでしょうか。
そうすると、過去にうまくいったものは、そのままうまくいくという感覚が強い方も多いです。
確かにそういう側面もありますよ。
ただ、本当に再現性があるか、ないか?そこを問うのが科学的な姿勢ですよね。
そして、万物は流転していますよね。すごいスピードで変化している。
ある目的に照らして、今というのはさっきと同じ状況か?というのは時としてイエス、時としてノーですよね。
ただ、結果としてうまくいったものは、すぐにいろいろな人が真似をします。他の人が真似をするということが前提条件になってくるんですね。
そうすると、そのやり方がうまくいった時とは前提が違ってくる。既に同じ条件ではない。
そんなことはわかっています?ごめんなさい。
では、過去から学ぶ時に、状況は違うことはわかっていても、大事な能力は何なのでしょうか?
ありきたりなことで申し訳ないですが、抽象化する能力が大事になってきますね。
個別具体的な事象でうまくいったものから、考えるレイヤを適用できるギリギリまで上げる。
抽象化の例えを書きますね。
例えば、私の家で飼っている犬のドラはピーマンが大好物です。いい写真を撮りたい時には、ピーマンを持っておくと、いい表情をしてくれます。
ここからどこまで一般化ができるでしょうね。
もしも、犬全般に拡張が叶ならば、「犬の写真を取る時には、ピーマンを持て!」でしょうか?
いや、犬全般に拡張するには、ピーマンという具体ではいかんでしょうか?
それならば、「犬のいい写真を撮りたければ、好きな食べ物を隠し持て!」でしょうか。
いや、犬だけに留まらずに抽象化は可能ということになれば、ペット全般に拡張が可能でしょうか?
「ペットのいい写真を撮りたければ、好きな食べ物を隠し持て!」でしょうか?
いや、いい写真を撮るというのは、主語がやりたいことだから、言うことを聞かせるという抽象化も可能でしょうか?
「ペットに言うことを聞かせるには、好きな食べ物を隠し持て!」でしょうか?
いやいや、食べ物でなくても、ペットがお気に入りのモノ全般に拡張できるよ、ということでしょうか?
であれば、「ペットに言うことを聞かせるには、好きなモノを隠し持て!」でしょうか?
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シンキングメソッド
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THOUGHT&INSIGHT株式会社 代表取締役
THOUGHT&INSIGHT株式会社、代表取締役。認定エグゼクティブコーチ。東京大学文学部卒。コンサルティング会社、専門商社、大学教員などを経て現職。