「顧客に新人研修講師をお願いする」というアイディア。

2009.04.28

組織・人材

「顧客に新人研修講師をお願いする」というアイディア。

寺西 隆行
(株)Z会

顧客の望むこと、それは顧客に聞くのが一番。 そして顧客もまた、サービス提供者に要望を伝えたがっているものです。 じゃあ、まだ“染まっていない”新入社員の研修時、顧客に研修講師をしてもらい、顧客の忌憚のない意見を発露する場として利用してはいかが? ―そんな「場」を、Web広告代理店セプテーニさんが英断!?そして僕が呼ばれることに…

去る4月23日(木)に、Web広告代理店の新人研修の講師を務めるという大役を頂戴しました。
伺ったのは、JASDAC上場企業、業界第3位のセプテーニさん。
新入社員のうち、約50名を前にして…そして、全国の各営業所にTV中継、という状況の中で、45分の講演と30分の質疑応答をこなしてきました。

依頼は先方の取締役から直々に(ありがたいことです)。
広告主の視点から、マインド的なものを吹き込んで欲しい、ということでした。
そして、まだ形になっていない「初めて」の経験は、(僕としても)モデルケースとして取り組みたいお返しとして、講師料云々の野暮な話をしたくないですから、往復の交通費だけでOKすることに。

広告主からの具体的な話なので、先方にとってはかなり貴重な経験だと思います(僕の話そのものが貴重かどうかはさておき)。

【先入観のない新入社員が顧客の忌憚のない意見を伺う】

このシチュエーションは「人財」育成にとっても有効じゃないでしょうかね。

では、僕の方のメリットは何か―
このサイトを御覧になっている皆さんも「何でZ会にメリットあるん?」と感じる方の方が多いでしょうね。

一言で言うと

「プロには高いレベルで競争しあってほしい」
「それが広告主(=Z会)にもメリットとなって跳ね返る」

と思っているんです。

僕もWeb担当になって長いですから、Web広告業界の新しい動きにそれなりに早く気づきます。
しかし、僕の置く身はあくまで教育業界。教育についての知見を磨き上げることをおざなりにしてWebのことばかり見るわけにはいきません。
自分の24時間の投入先、あるいは「プロ度」としては、僕という一個人の中で相対的に比較するとしたならば、「教育」>「Web」であるべきなんです、この業界で飯食っている以上。

Web広告代理店はWeb広告のプロ、であれば「営業」などの各担当としてのスキルを磨く前に、Web広告の業界知識・知見・肌感覚・バランス感覚…などを身につけることが必須であり、少なくともそれらのレベルは僕以上であって欲しいわけです。

新人研修中にも例えで出したのですが…プロ野球選手とファンの関係と似ています。
プロ野球選手が高いレベルで切磋琢磨しないと、特定球団を応援しているファンもプロ野球自体に愛想つかしちゃうわけですよ。
そして、プロ野球の選手は、「投手」「一塁手」などという担当ポジションの前に「プロ野球選手であること」が求められますし、ファンはそれ相応のプロ野球についての知見・知識があります。
この辺が「広告主のWeb広告担当」(=プロ野球ファン)と「Web広告代理店の各担当(主に営業)」(=プロ野球選手)との関係にとっても似ているんです。

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寺西 隆行

寺西 隆行

(株)Z会

文部科学省広報戦略アドバイザー 経済産業省「未来の教室」教育・広報アドバイザー 三島市GIGAスクール推進アドバイザー 等

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