当シリーズ映画の基本コンセプトは、 「“母なる星地球(ガイア)”は、それ自体が一つの大きな 生命体であり、我々人類は、その大きな生命体の一部分として、 他の全ての生命体と共に、今、ここに生かされている」 というもの。 世界の賢人たちへの取材を通じて、 ガイアの思想が決して妄想でないことを 実感させてくれます。
今回は、2004年に公開された「五番」をご紹介します。
実は、第四番までの出演者のうち、
第五番の撮影開始時点で次の3人の方が
既にこの世を去っていました。
・野澤重雄
・ジャック・マイヨール
・星野道夫
五番では、彼らの霊を弔うため、
3人の名を記した「精霊船」が流される様子が
含まれています。
また2003年には過去の出演者たちのうち、
以下の4人が次々と来日。
・スーザン・オズボーン(第二番、三番の主題歌を歌った)
・ラッセル・シュワイカート(元宇宙飛行士)
・ジェームス・ラブロック(ガイア理論提唱者)、
・14世ダライ・ラマ
・ジェーン・グドール(霊長類学者)
彼らの来日の模様も収録されています。
さて、第五番のメインの出演者は、
石垣昭子氏とアーヴィン・ラズロ氏の2人です。
<石垣昭子>
草木染織作家、石垣氏は、
一度は廃れてしまっていた沖縄の伝統的な
「草木染織」
を復活した方です。
五番では、「芭蕉」という多年草から、
手作業で繊維を取り出して割き、
糸を生み出す根気のいる工程が紹介されています。
沖縄では、
「魂」のことを「マブヤー」と呼ぶそうです。
石垣氏は、糸づくり・布づくりを手間をかけ、
丹念に行うことで、芭蕉の中に元々あった
「マブヤー」
を糸や布にも残していくことが大事だと考えています。
石垣氏が染色に使う草木は
赤 → 紅露(クウル)、イモ科の自生植物
黄 → 福木(ふくぎ)の表皮
青 → 藍
などです。
山の急な斜面にしか生えない紅露を探し、
取ってくるのは石垣さんの旦那さんの役割。
必要な分だけ取り、根は残します。
新しい実がつくように。
また、樹齢数百年にもなる「福木」から、
表皮の一部を剥ぎ取る際には、次のように祈ります。
“木の神さま、私の分を分けてください”
削りとられた福木の表皮は、
数年のうちに、すっかり再生してしまいます。
石垣氏によれば、化学繊維は、
自然な草木の色には決して染まらない
のだそうです。
だからこそ、「糸」づくりにこだわる。
芭蕉を植えるところから始まり、
ようやく最後に「糸」として目に見える形に
なるまでの膨大な年月と単調な作業の連続は、
実に大変で厳しいものです。
しかし、糸になる以前の
「見えない仕事」
に手を抜かないことが、
「マブヤー」
のある優れた染織作品につながると、
石垣氏は考えているのです。
<アーヴィン・ラズロ>
幼少の頃、天才ピアニストとして
名をはせたラズロ氏。
彼は、芸術的な感性を磨いたおかげで、
「世の中を全体のつながりの中でみる」
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地球交響曲 -GAIA SYMPHONY-
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有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー
これからは、顧客心理の的確な分析・解釈がビジネス成功の鍵を握る。 こう考えて、心理学とマーケティングの融合を目指す「マインドリーディング」を提唱しています。