机の上でパソコンを開いてなんかやってたら、仕事をしていないのに、仕事をしているように見える。この記事も、仕事のふりして読んでいる人達も、実は・・・多いと思う。
「ボスが来た!」というソフトをご存知だろうか?職場のパソコンで、エロサイトや2チャンネルなんかを見ていたり、ば業務時間中にソリティアなんかのゲームをしていたりしていた時に、 上司が近くに来たぁぁぁぁ。その際にウィンドウをサッと隠すための緊急避難ソフトである。
画面を切り替えるだけなら、[Alt]+[Tab]で別のウィンドウに切り替えたり、[Windows]+[D]で全ウィンドウを最小化するのも手だ。しかし、「ボスが来た」機能を備えるソフトには、タスクバーやタスクトレイへの表示すらも完全に消せるものまである。
こういうソフトが巷でうけているということは、パソコンを開いて仕事のふりをしている人達がいっぱい居るということだ。
ネットスターが昨年発表した調査「職場のパソコンにおける利用実態(有効回答数は1030件)」によると・・・
職場のパソコンを私的に利用しているとの回答は64.8%
で、前年の78.2%より減少した。私的利用については、
「仕事をきちんとしていれば、問題ない」との回答が55.1%
と最も多かった。私的利用の内容は、ニュースや天気予報、スポーツ(74.2%)、プライベートな調べもの(71.4%)
が多く、34.6%で「ウェブメールの利用」が続いた。インターネット利用についてポリシーが定めている職場は57.5%
で以前の調査からほぼ横ばい。フィルタリングを活用している職場では、73.4%が業務外コンテンツへのアクセスを制限されたことがあると回答。業務利用でブロックされたサイトで最も多かったのは、「SNS」や「ブログ」といったコミュニティサイトで35%。
職場のパソコンを私用に使う人達は、64.8%と依然多い。会社から制約を受けたって、「仕事をきちんとしていれば、問題ない(55.1%)」と「プライベートな調べもの(71.4%)」に励んでいるのだ。
オフィスでもパソコンが1人に1台の時代。これだけ一挙に普及した背景には、便利であるとか、合理的であるとか以前に、「パソコンを開いていたら仕事してるふりができる」という心理があるのではないかと考える。
一昔前だったら、仕事のふりして外出して、パチンコや喫茶店で時間を潰すところを・・・快適な事務所で、パソコンをいじっているだけで「仕事をしているように見える」。外出してさぼるより罪悪感が薄い。この効用は、サラリーマンにとっては、でかい。
監修/文: ミスティーさんの「仕事している振りマニュアル~オフィス編~」には、下記のような心構えが記されている。
1、本気でやる。
2、おどおどしない。毅然とした態度で。
3、決して目立ってはいけない、しかし存在感がなさすぎてもいけない。
4、さぼることに夢中になりすぎて盲目になってはいけない。
5、仲間さえも騙すぐらいの意気込みで行こう。
6、さぼることで仕事もたまりますから、未来の自分に対して苦しめるいさぎよさも必要です。
「仕事している振り」も、このくらいの心構えで、前述の「ボスが来た!」あたりのソフトまで用意してやっていると・・・それは、また、あっ晴れで、そういう個人のホントの仕事ぶりも期待できると思う。
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私的マーケティング論
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有限会社ペーパーカンパニー 株式会社キナックスホールディングス 代表取締役
昭和30年代後半、近江商人発祥の地で産まれる。立命館大学経済学部を卒業後、大手プロダクションへ入社。1994年に、企画会社ペーパーカンパニーを設立する。その後、年間150本近い企画書を夜な夜な書く生活を続けるうちに覚醒。たくさんの広告代理店やたくさんの企業の皆様と酔狂な関係を築き、皆様のお陰を持ちまして、現在に至る。そんな「全身企画屋」である。